2026/03/06

【イランショック】始めは過小評価され、そして過大評価へと移ってゆく




この記事は30秒ほどで読めますが、一番最後のまとめだけで十分な内容です。



皆さんは2020年のコロナショックを覚えていますか?2020年1月中頃からすでにコロナの感染がニュースで流れていたにも関わらず、市場はあまり反応せず、今回もただの風邪ていど、という認識の人が多かった。そう始めは思いっきり過小評価されていたのだ。しかし2か月もたたない内に、世界中でロックダウンが始まり経済活動が止まり、株価は大暴落。増え続ける感染拡大に医療崩壊、増え続ける死者数。そしてFEDによる緊急利下げ、遂にはゼロ金利と量的緩和をもってして、ようやく株価は下げ止まった。


しかしながら、当然人々は家に居ようが生活をしなければいけない。経済活動をしなければならなかった。それでも移動制限が加われば原油需要がゴッソリ無くなり、少なくても当時の人々はそう考え、シェールガスの大増産など生産過多な情勢も相まって、原油価格はマイナス価格に突入。当時市場を大いに賑わせたのも記憶に新しいだろう。当然原油需要がゴッソリ無くなる訳もなく、あれはどう見ても過剰反応だっただろう。では実際にはどの程度需要が消失したのか?


案の定マイナス価格は半日と続かず、終値にはプラス価格へと戻ってきたと記憶している。そしてインフレが始まるまでは、コロナ前の半額ほどの1バレル30ドル前後で推移していた。現生人類は息を吐いて吸うたびに原油を消費している生き物なので、当然ステイホームでたとえ車に乗らないとしても原油は消費されていくのだ。では実際の2020年の原油消費量やGDPはどうなったか?以下当社比ではあるが確認していこう。








国際通貨基金(International Monetary Fund: IMF)が2021年4月に公表した見通しによれば、2020年の世界の実質GDP成長率は-3.3%とされ、世界金融危機の影響を受けた2009年の成長率(-0.1%)を大きく下回り、統計が開始された1980年以降でも最低の成長率を記録した。


リーマンショックの時はGDPがマイナス0,1%にも関わらず、株式市場を50%も押し下げた。まああれは議会もFedもでーとーりょーも、ちんたらしてたんで反転するまで時間はかかったが。そしてコロナショックではGDPがマイナス3,3%ととんでもない下落幅だった。もちろん株価も30%ほど下落。毎日10%ほど上下し、幾度となくサーキットブレーカーで市場が止まる大混乱も記憶に新しいだろう。それでも30%ほどの下落で済んだのは、過去の教訓を踏まえ、まあまあ迅速に対応したからだろう。ゼロ金利、量的緩和、政府支出、給付金。世界が迅速に対応した。この時の負の遺産が現在のインフレ、政府債務の増大や高金利などの問題をおこしてはいるが。。。では原油消費量はどう推移したのか?


1973年に5,558万バレル/日であった世界の石油 消費量は2019年には9,760万バレル/日まで増加しました(年平 均成長率1.2%)。 しかし、2020年世界の石油消費量は、新型 コロナウイルス感染症の影響で前年比9.3%減少して8,848万 バレル/日になりました。







ここでおさらいしておこう。世界の原油消費量、つまり需要が10%減ると原油価格は半額になり、GDP成長率はマイナス3,3%になる。そしてもし迅速な対応が無ければGDPが1%から3%マイナス成長するだけで株価が半額になる事を意味する。そして似たような事は直近のコメ相場でも見られた。5キロ2000円前後だったコメ相場が需要に対して供給が10%ほど少なかっただけで、5キロ5000円程にまで上昇した。たった10%少ないだけでコメ価格は2,5倍に跳ね上がったのだ。ではもしこれが現在の世界情勢で起こればどうなるのか?イランショックでホルムズ海峡が閉鎖され、世界生産の20%の原油が無くなればどうなるのだろうか?


現在の原油生産は、少なくとも2026年に入るまでは生産過多でストックも入りきらない程あるのが現状だった。それは当然原油価格に反映されじり貧で下落傾向にあった。そう2026年までは原油の生産も在庫も有り余るほどあったのだ。では直近の傾向は?今週始めの二日間だけで15%も原油価格は上昇している。すでに足元ではガソリン価格が上昇しており、大半がこの流れは続くと考えている。そして年初から見ればすでに今年に入り30%も原油価格は上昇しているをご存じだろうか?この上昇幅の与えるインパクトやホルムズ海峡の閉鎖、中東の原油生産の減少が与える影響をしっかり市場は反映しているのだろうか?


んな訳ない。市場にはまったく反映されていないと言えるだろう。サブプライムもコロナショックも始めは過小評価されたのである。人々は「どうせ短期的な影響だけで経済に支障は無いんでしょ?」と考える癖がある。今回のホルムズ海峡の閉鎖も「どうせ2~3日でしょ?」と考えているふしがある。現状はすでに1週間たつ。そしてもしこれが1年以上続けば?世界の原油生産の半分を占める中東産原油。そして日本を含めたアジア諸国では中東産原油の占める割合がゆうに80%を超える。世界の原油生産の20%が通ると言われるホルムズ海峡。もし多くの生産設備が傷つき、ホルムズ海峡の閉鎖が長期化した時のインパクトは?







上述の通り、コロナショックで10%原油消費が少なくなっただけで原油価格は半額でGDPはマイナス成長を果たし、株式市場は暴落した。またコメ相場では生産量が10%少なかっただけでコメ価格は2,5倍まで跳ね上がった。今我々が置かれている状況はその比ではない。原油生産が少なくとも20%失われる危機に瀕しているのだ。これは強制的に原油消費が20%減る事を意味している。因果関係は逆になるが、結果は同じだ。原油価格も原油の需給も経済活動も繋がっているのだから。仮に原油が10%生産出来ない時のインパクトは、コロナショックで10%消費出来なかった時と同等のインパクを経済に与える事になる。


しかし今回のリスクはコロナショックの時の2倍の、20%の原油の世界生産が滞る可能性を示唆している。10%生産が変わるだけで値段が半額になったり2倍になったりするなら、20%の時はどうなるのか?これは経済的に何とかの法則と言われており(名前は忘れた)、
10%生産が不足すると価格は2倍
20%生産が不足すると価格は3倍から5倍
30%生産が不足すると価格は10倍ほどにも
そして実際に戦後の混乱期には高価な貴金属や反物で僅かなコメを買い求めたり、ドナー隊の事例がある。

ドナー隊とは、1846年5月にアメリカの東部からカリフォルニアを目指して出発した開拓民のグループである。さまざまな事件や誤りのために旅程は大幅に遅れ、1846年 - 1847年の冬をシエラネバダ山脈で雪に閉ざされて過ごすことになり、事実上の遭難状態に陥った。数少ない食料に法外な値が付き、開拓民の一部は生存のため人肉食に及んだ。






現在(2026年3月6日NY時間午前9時)原油価格は1バレル90ドルほどまで上昇している。今日だけで10%の上昇だ。そして巷ではホルムズ海峡の閉鎖が長期化した場合1バレル150ドルとも300ドルまで上がるとも言われている。年始が60ドルほどだったのですでに50%上昇しており、巷で囁かれる150ドルは2,5倍、300ドルは5倍と何とかの法則と合致する(コメント欄で名前を教えて)。


アメリカが何とかしてくれてると考える輩も多いだろう。特に平和ボケしている日本人には。事実、アメリカはホルムズ海峡を通過するタンカーを護衛すると言っている。実際には護衛なんか必要ない。なぜならすでにイラン側は交渉を申し入れている。しかしアメリカはそれを拒否し戦争の継続を表明している。イランが全面降伏をしようとしているにも関わらすだ。アメリカがイランの降伏を受け入れるだけなのに、それを拒否し、戦争の継続を表明するのはホルムズ海峡を閉鎖したいからだ。イランに閉鎖してもらいたいからだ。


理由は何なのか?アメリカは自国の石油の7割を自給出来るし、足りない分はメキシコ湾やカナダ、そして直近併合したベネズエラから持ってくるだけだ。しかしベネズエラとイラン、そして中東の石油の供給が絶たれると大変困る国が一つある。もちろん日本も困るが、14億人の人口を抱え原油消費量が世界2位の中国は我々日本の比ではない。ここからは憶測だがアメリカが攻撃したいのはイランではなく中国なのだ。勿論物理的に解決する訳にはいかないので、経済的に最大限の打撃を与える。アメリカにとって、もはやイランは軍事的にも科学技術的にも敵ではない。もちろん核を持とうとするその姿勢は煩わしい存在ではあるが。イランは中国に打撃を与えるための被害者なのだ。まあそうでなくても被害者だが。いきなり奇襲されたり、いきなり軍艦を闇討ちされたりと。







当初はイランの独裁政権を破壊し、イランに民主化革命を起こし、親アメリカ的な政権を誕生させようとするふしもあったが、現状はもはや戦争の長期化への誘導だ。イスラエルの目標はイランであり、それに乗っかったふりをしたアメリカだったが、アメリカが友好的に打撃を与えたいのは中国経済だろう。そして実際に今それが実行されようとしている。少なくても筆者の目には。暴落と言えば私、私と言えば暴落と言われるくらいには修羅場を搔い潜ってきているのは、古い読者ならご存じだろう。そして珍しく暴落アンテナが反応した。


コロナショックの時は現金を刷れば解決させることが出来た。そして世界中がそれを行いコロナ渦を乗り切った。しかし原油は刷れない。そして現在のアメリカは、現金を刷りたくても刷れないのが現状だ。積みあがった借金とそれにのしかかる高金利。そして未だに続くインフレ圧力。イーロン・マスクに良く分からん組織を立ち上げ支出を削減しようとしたり、良く分からん関税で収入を上げようとする無駄な努力をしたり、FRB議長を解任してまで金利を下げたいでーとーりょー。金利を下げるのなんて簡単だ。世界経済が低迷すればいい。世界のGDPがマイナス成長すればいいだけだ。でもどうやって?


今後の世界経済の行方は非常に暗い。アジア諸国では石油ショックで強制的に生産が止められる。値段が高いとかではなく、そもそも石油が無い。そして一番困るのは中国だが、世界経済に取って重要な中国が、生産出来なくなり、世界の工場として商品を供給出来なくなれば当然世界のGDPを押し下げる事になる。そして世界経済が減速しリセッションになれば原油高に多少なれど、それ以上に消費も落ち込み、インフレリスクも限定的。そして米国債の利払いに苦しむアメリカに取っては、リセッションは金利が下がるためかなり低い金利で借り換える好機となる。



以下まとめ
現在のアメリカはベネズエラとイランを攻撃しつつ、中国に最大限の経済的打撃を与えようとしているのが現状だ。そして経済的打撃はリセッションを起こし、アメリカの金利は急低下。膨れ上がる国債やその利払いを低金利で借り換えることが出来れば再び成長曲線にもってこれる。アンパンマンが自分の顔を与えつつ体力は削られるが、最終的に顔をすげ替え無双するのと同じ理屈だ。そしてドル円の金利差が縮小すれば円高は避けられない。「SP500がー」とか「新NISAがー」とか「ドルコスト平均で積み立て」とか言ってるやつらは、円高株安原油高のトリプルパンチだ。日本は原油高、円高、経済危機の三重苦だがそこは市場でサーフィンすれば良いだろう。リーマンショック、コロナショックと旧勢力が退き、新たに新勢力がやって来たが歴史は繰り返す。そしてコロナ渦以降の新勢力もそろそろ目障りなんですよ。選別しますか?


アーストラビスタベイビー。。。








お帰りはこちらから ランキングサイト
  にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
にほんブログ村

2024/08/05

【呪】2024ブラックマンデー、戦争特需バブルの崩壊




世界中で株価が大幅な調整をしています。今回の下落の発端となったのは、アメリカの予想以下に留まった雇用時計だが、背景には膨れに膨れ上がった風船が存在する。また日経平均に至っては、ブラックマンデーを超える過去最大の下落幅で、下落率でも過去二番目。世界中のマーケットを見渡しても段違いの下落だ。背景には直近のドル円の大暴落がある。


日本の株価指数だけ別格な下落を誇っており、日本人の私は誇らしいが。。。アメリカや欧州の下落がそれ程でもないと感じる人もいるかもしれないが、もちろんそれは目の錯覚だ。最近まで超円安が話題になっており、1ドル160円以上で推移していたが、今日の相場では一時141円まで、ほんの数日で12%ほどの大暴落。


日経4万の高値からはすでに20%ほどの下落で、今日一日で12%の下落。長い陰線、そしてVIX的にも短期的なセーリングクライマックスの香りだ。まあこれは喜劇なんで、長期的な下落相場の入り口に過ぎず、何度も上下に揺さぶりながら最大限の金額を巻き込み、最大限の人数に、最大限の不幸をまき散らすと相場が決まっているのだが。。。





そもそも中央銀行の中央銀行とも言われるFEDは、早急な利下げは行えない。なぜって?超高インフレを起こしたという失態がトラウマになっているからだ。緩和したくても出来ず、高金利で政府ですら借入を増やせない、もはや悲劇だが世界経済は八方塞がりな状態だ。唯一の特効薬があるとすれば、ゼロ金利からの量的緩和だが、そこまでの道は果てしない。今後のFEDの対応は、世界経済の失速に合わせて利下げをする程度で、流れを変えるまでには至らないのが大方の見方だ。


今この記事を読んでいる方の多くは、外国株に投資しているだろうが、例えアメリカ株に投資していようともこの呪縛からは逃れられない。SP500指数は高値から9%ほど下落してるが、そこに12%の為替損が加わるので、どこに投資していようともどう20%程度の損失は避けられない模様。


また逆にあなたがアメリカ人であったとしても全く同様だ。SP500 指数の下落が9%ほどで済んでいようが、ドルの価値が毀損しているので、やはり同様の結果となってしまう。もちろん助かる道はあったのだが、日米の中央銀行の方向性を敏感に感じ取るという芸術性が求められる。日本は極度の円安や物価高で、それらを封じ込める為に金利は上昇傾向。アメリカも直近まではインフレに対抗するために金利は高値を維持してきたが、完全に流れが変わったのが今回の雇用時計だった。





このようにして、アメリカはFEDの利下げを織り込みに行く値動きで10年物の金利は低下。逆に日本はインフレや行き過ぎた円安に対抗するため金利は上昇。そして日米の中央銀行の方向性の違いから、ドル円の大暴落へと繋がるのである。もちろんドル円が短期的に大暴落したからといって、この程度で済むとは限らない。1ドル140円台はまだまだ円安なのだから。幸運なことに物価高は若干落ち着くのと引き換えに、投資家が庶民の不幸を一手に引き受ける構図だ。


ドル円140円台では、日銀が方針転換を迫られるほど円高な訳ではなく。また行き過ぎたバブリーがちょっと収まった程度では、FEDがスタンスを大きく転換するほどの理由にはならない。今後もこの流れが続く公算だ。またFEDの利下げは今まで通り、景気の流れに追従する形で行われ、景気の流れに先行する形とはならないため、悪化すれば少しの利下げ。また悪化すれば少しの利下げ。と、投資家を満足させるものには決してならず、逆に投資家が失望する形となり、景気の谷はより深く、より長くなるだろう。山高ければ谷深し。。。


なぜここまで山が高くなってしまったのか?FEDの利上げが不十分だったのか?これは私見だがFEDの利上げが不十分だったとは思わないし、今まで一度も利下げの誘惑に駆られなかったのは上出来だ。ケチを付けるなら1年早く利上げを開始しておくべきだったが、これは私たちが神の視点、つまり未来から過去を見ているから言えることで、コロナの後遺症が残る当時の状況では難しかっただろう。お陰様で今後の喜劇を楽しめる訳だが。。。





さてなぜFEDの利上げがここまで長引き、そして株価は高値を維持できたのか?これは非常に単純で、世界のマネーサプライが増えたから。これに尽きる。世界中のお金の量が増えるなら当然株価は高値を維持出来るし、時には高金利を凌駕する。日本も欧州もアメリカも政府支出が前年よりも減った年などない。特に防衛費の増加は顕著で世界共通だ。そしてウクライナへの武器の援助もその要因だ。


FEDの利上げが開始されて以降、確かに高金利は良く効いた。シリコンバレー銀行など多数の銀行を潰す程には。。。しかし未だにリーマンショックがトラウマとなっており、リーマンショック病の患者には、頭に同じ轍は踏まないと刻まれている。金持ちざまあや、市場原理に任せるといった流れには当然ならず、政府保証で全額救済。


そしてロシアのウクライナ侵攻。FEDの利上げ計画が崩れたのはこの辺からだろう。時同じくしてアメリカのマネーサプライが、利上げに伴い減少していたのが反転。そして世界のマネーサプライも上昇の一途を辿る。取り付け騒ぎが起き、1秒間に100万ドルの速さで流出する預金。しかし銀行の持っていた米国債が金利の急騰で価格は暴落。お金のない銀行を救うには、当然お金が必要で、複数の銀行を救うには然るべき金額が必要だが、それがマネーサプライの減少を逆転させた。





ウクライナ侵攻による世界各国の政府支出の増加。そして銀行の預金者を救うための莫大な政府支出。これらが世界のマネーサプライの増加を加速させ、FEDの利上げ計画が軌道を逸れて行く要因となっていく。もはやどの国も多かれ少なかれ政府支出の多くは借金で賄われおり、インフレが苦しいといいながら喜々として借金を重ねるスタイルで、インフレをインフレで解決させようとしてきた。


ウクライナが。中国が。防衛費が。インフレ対策の予算が。とあたかも真っ当な理由で借金を増やし、マネーサプライを増大させ、またインフレを加速させ自分で自分の首を絞める最近の流行だ。ここに来て変化が見られたのが上述の日米の中央銀行の方向性の違いと、戦争を終わらせるというトランプ氏の台頭だ。そんなことをすればマネーサプライが減ってしまうではないか.せっかく世界中でウン十兆円とも言われる防衛費の増大やウクライナ支援でマネーサプライを増やしてきたのに。。


皆さんもご存じの通り、戦争はやたらと儲かる。当事者以外は。。。。それは死の商人という言葉が流行るくらいには。焼野原となった日本が早期に復興できのは、朝鮮戦争の戦争特需があったからと言われるくらいには儲かる。また小さい商店が第一次世界大戦で、食料から船まで輸出し、一夜にして三井、三菱と張れる商社になれるくらいには儲かる。その後の戦後不況であっという間に鈴木商店が潰れるくらいには儲かる。世界恐慌で25%の失業率を出しながら第二次世界大戦で完全雇用にもってこれるくらいには儲かる。戦争とはそのくらい儲かるものなのだ。当事者以外は。。。




世界一の死の商人と言われるアメリカ。表向きは戦争反対とか言いつつ、言ってることとやっていることが正反対。イスラエル然り。ウクライナ然り。戦争反対したいなら、戦争するための武器を供与しなければいいのでは?形だけは消火ホースを持ちつつ、実際は火に油を注いでいる。アメリカ経済が軍産複合体と言われるくらいには、軍需産業はアメリカ経済にとってまあまあ重要なのだ。


旧東欧諸国のNATO化計画もそこに含まれる。政治的にはすでにNATOに加盟しているが、旧ソビエトの装備を使用してきたバルト三国やポーランドなどが、ウクライナ支援の名のもとにこぞって旧式装備の処分場としたのが実際のウクライナ支援の実態だ。本当に支援したいなら、アメリカの最新の兵器を買ってウクライナに送ってやればいいんじゃね?


しかし実態は逆で、ウクライナ支援を口実に古い兵器をあちらに送り付け、実際には自国の防衛を強化するために最新の兵器をアメリカから買っている。これがヨーロッパにおけるウクライナ支援の実態だ。そりゃナン兆円もの予算がアメリカ産を購入していればアメリカの景気は崩れませんよ。それに古い兵器の消耗戦じゃウクライナが勝てるどころか、戦線は膠着するばかり。





ここに来て流れが変わったのが上述のトランプ氏の台頭と、ある程度の領土の割譲は止む無しと考える国際世論やウクライナ市民だ。まあそもそもクリミアはもともとロシアの行政区域だったのをフルシチョフが勝手にウクライナの行政区域に変えたから面倒くさい状態になったんだけど。。一応そこに住んでいる住民が投票でロシアへの再帰属を決定した訳だし。


ドンバス、ドネツクもウクライナ人がロシア語話者のウクライナ人を迫害したのがきっかけで、投票で独立に至った訳で。メディアは不都合なことは報じないので、ただロシヤがやみくもにウクライナに戦争を吹っ掛けたような報道しかなされないが、理由なくロシアがウクライナを襲う訳がない。ロシア系ウクライナ人が迫害されているにも関わらう、それを制しするどころか支援していたのがゼレンスキー氏で。そりゃ住民が独立を選ぶのも当然だよな。同じウクライナ人だったのに迫害されるのだから。。


ウクライナ人だったのにロシア語話者というだけで迫害されたために独立を選び、迫害されないためにロシアに支援を頼んだら戦争になってしまったという。住民が独立を支持したことや、ロシア語話者のウクライナ人の迫害に加担したゼレンスキー氏を鑑みれば、ドンバス、ドネツクあたりはロシア領になっても仕方ないわな。それを領土割譲を頑なに容認せず犠牲が増え続けても、自国民の血は一滴も流れないのだからアメリカも日本もウクライナ領の割譲は認めたくないわな。





それにヨーロッパ情勢が不安定になれば死の商人は儲かる訳で。東シナ海然り。中東然り。しかしここに来て若干世論に変化が見られるようになりましたね。次期大統領候補が戦争を終わらせると言っているくらいには。本気かどうか知らんけど。戦争特需が無い世界経済なんて、かつての戦後不況の轍しか踏まん。


中央銀行の方向性やアメリカ経済の減速、雇用統計の予想を大きく下回る悪化など、あまり世界経済や株式市場にとっては良い状態ではありません。またコロナショックの時の要にパッと落ちて、パッとあがる景気や株価も全く期待できないですね。あるとすれば日本のバブル崩壊型で利下げを出し渋り、最終的にゼロ金利、量的緩和までもっていかされるまで、10年かけて底値を付ける最悪のパターンや、良くてドットコムバブル型やアメリカの70年代で10年ほど横ばいだが短期的には結構上下している。このままSP500が4800まで戻るのならすでに2年半ほど横ばいだから後7年半。そして最高のパターンでリーマンショック型で短期的には落ちるがそこから10年間アクセル全開。皆さんはどれが好みですか?


因みにやり口は汚い国のアメリカは、中国語で美しい国、美国と書くらしい。定かではないが。まあこれはこれで正しいから中国移民が不法入国する訳で。因みに日本語だと米の国、米国と書くらしい。定かではないが。まあこれはこれで正しい。アメリカ人の体の90%がイネ科の植物のトウモロコシ由来の炭素から出来ているのだから。





お帰りはこちらから ランキングサイト
  にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
にほんブログ村

2022/10/31

【利上げペース鈍化】期待上げ、この反発は、続かない







第三四半期の企業決算も佳境に入り、GAFAMなどが暴落しているにも関わらず比較的堅調な直近の株価指数。11月の利上げ以降はFedの利上げペースが鈍化するのではないか?という期待から、投資家心理の若干の改善が背景にある。果たして最悪期を脱し、株式市場は大底を付けたのか?それとも一時的な反発に過ぎないか?私の見解を解説していきたい。



夏の休暇シーズンに大きく上昇していた株式市場。しかしながらFedの利上げ見通しが、3,75%から5%付近に大きく上昇したことで、8月末から9月までは大きく下落し、一時的に今年の安値を更新していたNY株式市場。しかし5%までの利上げ予想を消化し、11月の0,75%の利上げでFF金利は3,75%~4,00%となることから、利上げペースの鈍化と利上げ終了を見越して、株式市場は反発している。ここまでが現在までの相場概観だ。





ここからは今後の見通しだ。市場の思惑通りFedの利上げは、来年以降鈍化する可能性が高い。例え12月のFOMCでもう一度0,75%の利上げが起ころうとも、大幅に利上げ見通しが引き上げられる可能性は少ない。中央銀行が引き締めを行ったからと言って、すぐに実体経済にその効果が波及する訳ではない。実体経済にその効果が表れるまで時間が掛かるのだから、暫くは様子を見たいというのが本音だろう。その後は先々の経済指標次第だ。



ではその先々の経済指標はどうなるのだろうか?インフレも金利の上昇も企業や家計、個人の体力をジワジワと奪う。企業はインフレでコストが増大しているにも関わらず、金利の上昇で借り入れコストが増え、それが業績の低迷に拍車を掛ける。アメリカの企業は低金利を良いことに2000年代以降はレバレッジ経営が主流だ。


それでもアメリカ国内での売上が大半を占めているならマシな方だ。GAFAMの様に海外からの売上が占める割合が高い企業は、厳しい経営環境に為替の悪影響も表れる。ドル高ではアメリカ企業の海外からの売上は目減りする。今回の決算でGAFAMが暴落しているのは、Fedの利上げにより為替がかなりドル高に傾いたためだ。





因みにだがGAFAMが暴落しているからと言って、飛び付くことは全く推奨しない。30年ぶりとも言われるクッソ安い円でドル建て資産を買って、報われる訳がない。特に長期での保有を考えているなら。そもそも為替もFedの利上げペース鈍化を見越して動いており、ユーロドルの方はパリティー近辺で頭打ちっぽい。ドル円は政策スタンスの違いからもう少しオーバーシュートしてもおかしくないが、利上げ終了が意識されればこれも頭打ちだ。つまり今ドル建て資産を買っても短期的ならともかく、長期的には報われない。例え運良く株価が横ばいでも、為替が逆に動けば。。。


せて、「運良く株価は横ばい」と書いたが、これは株価がこれ以上下がらないと言っている訳ではない。そもそもインフレが続く以上、企業も個人をコストが嵩みそれが台所事情を悪化させる。またインフレが続く以上、FF金利は高止まりするのだから借金の利払いが嵩み懐事情は火の車だ。つまり企業の業績は悪化し続けるのだから、「運良く株価が横ばい」とは、下落した後、運良く株価が買値に戻った場合だ。それでも為替が逆に動けば、30年振り円安の制裁とやらを受ける事になるだろう。


ここまで読めば分かると思うが、インフレが続く限り、コストアップで企業の業績は悪化し続け、FF金利が高止まりすれば、借り入れコストの上昇により利払いが増え利益が削られる。市場はインフレが長引いた場合やFF金利の高止まりが与える影響をまったく考慮していないか、インフレや高金利が与える影響を楽観視しすぎだ。





インフレはしつこいし、インフレスパイラルは継続する。今皆さんの周りでも起こっている事だが、労働者はインフレにより失われた購買力を回復させるため賃上げを要求するし、企業はコストアップで失われた分の利益を回復させるため商品価格を上げる。財やサービスの価格が上がるということは、労働者の購買力はこのままでは低下するのでさらなる賃上げを要求するし、政権も民衆の支持を取り付けるため企業に賃上げを要求したり最低賃金を引き上げる。労働コストの上昇は、企業の利益の低下に繋がるのでさらに商品価格にコスト上昇分は転嫁される事になる。インフレスパイラルはエンドレスだ。何もしなければ。。。



インフレスパイラルを止めるためには、誰かがドミノ倒しの犠牲、人柱とならなければ止まることは無い。上で「政権は民衆の支持を取り付けるため賃金引き上げに動く」と書いたが、インフレスパイラルはこのままでは当然止まらない。賃金の引き上げに動く行為は、インフレを助長する行為に他ならない。またインフレで低下した購買力を補うために、ガスや電気、ガソリンなどに補助金を投入する行為も当然インフレを助長する。まるで火事で苦しんでいるのに、火に油を注ぐ行為は滑稽だ。


コロナショックの財政出動が今のインフレの元凶なのに、擦りすぎた現金が溢れかえっているこの現状の解決策がさらに現金を刷ることというのは、油に引火し火事になっているのに、消火するために油を注ぎ込んでいることと全く同じだ。政府がやらなければいけないことは、インフレに対処するために税金を投入することではなく緊縮財政で擦りすぎた現金を回収することだ。バカな有権者はそれでも現金がばら撒かれ喜んでいる様だが、それは貴方方の借金で利子を付けて返す事になる。インフレとして。。インフレは、ばら撒かれた現金以上の返済を要求するだろう。。。






さて、インフレスパイラルを止めるために誰かが人柱にならなければならないと書いたが、誰でしょう?企業が財やサービスの値上げを止めるのか?それとも政府がバラマキを止めるのか?因みに政府が企業に財やサービスの値上げを抑制するのは全く逆効果だ。インフレを解消するためには需要を引き下げるか、供給を増やすしかない。財やサービスの値上げを抑制することで、供給は増えるのか?答えは逆で供給は減るのでインフレは悪化する。儲からないどころか、損失を出してまで企業は生産しないので、もし価格に上限を設けた場合生産は低下する。逆に価格上昇を容認した場合、企業はより多く儲けるために生産を拡大するためインフレの抑制に働く。



では政府がバラマキを止めたり、インフレスパイラルを止めるために、賃金の上昇を禁止すればインフレは止まるのか?もちろんインフレスパイラルは止まるが、政権の息の根も止まるし、そんな政府は誰も望んでいない。しかしながら誰かが人柱にならなければインフレは止まらないし、誰かが市中の現金を回収し、賃金の上昇を禁止する様な汚れ役を引き受けなければインフレは止まらない。みんなが仲良く消費している限りインフレは止まらないのなら、誰かに消費を止めさせれば良い。いや、良くはないが犠牲は必要だ。



インフレ、利上げに伴い企業の業績は今後も悪化を続けるので、例え利上げペースの鈍化で一時的に上昇していようとも、最終的に株価は業績に収斂する。FF金利もインフレが収まるまで当然高止まりすると考えた方が懸命だ。企業の業績を支える様な物は皆無だし、そもそも下落相場とは、利上げが終了するまで続くのではなく、利下げ緩和される事で終わりを告げる。総じて第三四半期決算は業績の悪化程度で済んでいたが、この程度ではインフレは解決しない。多くの企業が赤字決算を連発し、社会全体で消費出来なくなり、需要が低迷しなければならない。今は当然その段階にないので、中央銀行の引き締め相場は継続する公算だ。





さて、政権はインフレ抑制には動けないしどちらかと言えばインフレを助長している。企業も価格アップしなければ生き残れないし、価格を抑制し倒産しようものなら供給はさらに減る。つまり企業の価格アップはインフレの助長と抑制の両面を持つため、市場原理に逆らう様な事はインフレの解決にはならない。


では誰がインフレを退治するのか?割りを食う残念な人柱は誰なのか?もちろん政権のような民衆の人気取りなど関係ない、民間企業の中央銀行が溢れた現金を回収し人々に消費を諦めさせれば良い。いや、良くはないが人柱も時には必要だ。中央銀行の存在意義は人々に消費を諦めさせることで経済成長は関係ない。


そもそも経済が成長するものだと考えるのが間違っているし、経済は成長しなければいけないものだと決め付けるのも間違いだが。Fedの責務とは物価の安定と雇用の最大化だが、当然そのどちらかが優先される時もある。パウエルさん、ボルカー氏の様に歴史に名を残すチャンスですよ。。まあ自分で火を付けそれを消火し評価されるのか?それでノーベル賞が取れるのだからしょうーがない。。。まあバーナンキ氏は時の大統領ブッシュ氏に責任を押し付けたから、民主党のバイデン政権のバラマキのせいにすれば後世に評価されるか?うまく逃げ切れると良いな、パウエル!!悪い大人や金融業界を代表して申せば、山を出来る限り高く盛り、谷は出来る限り深く削り取るその姿勢を評価していますよ!!





取り敢えず今年あと2回の利上げでFF金利は4,5%ほどまでの上昇が織り込まれており、2年物米国債の金利も4,5%でそれを裏付ける。そして市場予想の利上げは5%だ。しかしながら状況次第では当然この水準が長引くし、市場が間違っていればFF金利のピークが6%ほどまで引き上げられるかもしれない。しかしながら結果は同じで、あとは早いか遅いかの違いだ。つまり企業の業績の悪化は避けられないし、それは赤字決算を連発し、社会的に消費出来ない状況にまで追い込まれなければインフレスパイラルは止まらない。


さて利上げペースの鈍化や利上げ終了を見越して反発している株価指数。もちろん利上げはまだ続くのだから、その間はドル高基調だし束の間の休息とも言える現在の株価の反発で、直近暴落したGAFAMでも拾ってチキンレースを楽しむのも人それぞれだ。11月のFOMCが転換点になるか?はたまた中間選挙で民主党が大敗し打ち上げ花火が上がってからか?


しかし本命は当然上がりきったところでのハエ叩きだろう。夏も終わったのにいい加減五月蝿いですね。そしてインフレサイクルのドミノ倒しを止めるのは、企業でも政府でも中銀でもなく、社会的に消費できなくなり需要を蒸発させる事だ。そう、今この記事をここまで読んだあなた、人柱は当然あなた達だ。アーストラビスタ、ベイビー。。。



おすすめの記事




お帰りはこちらから ランキングサイト
  にほんブログ村 株ブログ 米国株へ
にほんブログ村