この記事は30秒ほどで読めますが、一番最後のまとめだけで十分な内容です。
皆さんは2020年のコロナショックを覚えていますか?2020年1月中頃からすでにコロナの感染がニュースで流れていたにも関わらず、市場はあまり反応せず、今回もただの風邪ていど、という認識の人が多かった。そう始めは思いっきり過小評価されていたのだ。しかし2か月もたたない内に、世界中でロックダウンが始まり経済活動が止まり、株価は大暴落。増え続ける感染拡大に医療崩壊、増え続ける死者数。そしてFEDによる緊急利下げ、遂にはゼロ金利と量的緩和をもってして、ようやく株価は下げ止まった。
リーマンショックの時はGDPがマイナス0,1%にも関わらず、株式市場を50%も押し下げた。まああれは議会もFedもでーとーりょーも、ちんたらしてたんで反転するまで時間はかかったが。そしてコロナショックではGDPがマイナス3,3%ととんでもない下落幅だった。もちろん株価も30%ほど下落。毎日10%ほど上下し、幾度となくサーキットブレーカーで市場が止まる大混乱も記憶に新しいだろう。それでも30%ほどの下落で済んだのは、過去の教訓を踏まえ、まあまあ迅速に対応したからだろう。ゼロ金利、量的緩和、政府支出、給付金。世界が迅速に対応した。この時の負の遺産が現在のインフレ、政府債務の増大や高金利などの問題をおこしてはいるが。。。では原油消費量はどう推移したのか?
現在(2026年3月6日NY時間午前9時)原油価格は1バレル90ドルほどまで上昇している。今日だけで10%の上昇だ。そして巷ではホルムズ海峡の閉鎖が長期化した場合1バレル150ドルとも300ドルまで上がるとも言われている。年始が60ドルほどだったのですでに50%上昇しており、巷で囁かれる150ドルは2,5倍、300ドルは5倍と何とかの法則と合致する(コメント欄で名前を教えて)。
しかしながら、当然人々は家に居ようが生活をしなければいけない。経済活動をしなければならなかった。それでも移動制限が加われば原油需要がゴッソリ無くなり、少なくても当時の人々はそう考え、シェールガスの大増産など生産過多な情勢も相まって、原油価格はマイナス価格に突入。当時市場を大いに賑わせたのも記憶に新しいだろう。当然原油需要がゴッソリ無くなる訳もなく、あれはどう見ても過剰反応だっただろう。では実際にはどの程度需要が消失したのか?
案の定マイナス価格は半日と続かず、終値にはプラス価格へと戻ってきたと記憶している。そしてインフレが始まるまでは、コロナ前の半額ほどの1バレル30ドル前後で推移していた。現生人類は息を吐いて吸うたびに原油を消費している生き物なので、当然ステイホームでたとえ車に乗らないとしても原油は消費されていくのだ。では実際の2020年の原油消費量やGDPはどうなったか?以下当社比ではあるが確認していこう。
国際通貨基金(International Monetary Fund: IMF)が2021年4月に公表した見通しによれば、2020年の世界の実質GDP成長率は-3.3%とされ、世界金融危機の影響を受けた2009年の成長率(-0.1%)を大きく下回り、統計が開始された1980年以降でも最低の成長率を記録した。
リーマンショックの時はGDPがマイナス0,1%にも関わらず、株式市場を50%も押し下げた。まああれは議会もFedもでーとーりょーも、ちんたらしてたんで反転するまで時間はかかったが。そしてコロナショックではGDPがマイナス3,3%ととんでもない下落幅だった。もちろん株価も30%ほど下落。毎日10%ほど上下し、幾度となくサーキットブレーカーで市場が止まる大混乱も記憶に新しいだろう。それでも30%ほどの下落で済んだのは、過去の教訓を踏まえ、まあまあ迅速に対応したからだろう。ゼロ金利、量的緩和、政府支出、給付金。世界が迅速に対応した。この時の負の遺産が現在のインフレ、政府債務の増大や高金利などの問題をおこしてはいるが。。。では原油消費量はどう推移したのか?
1973年に5,558万バレル/日であった世界の石油 消費量は2019年には9,760万バレル/日まで増加しました(年平 均成長率1.2%)。 しかし、2020年世界の石油消費量は、新型 コロナウイルス感染症の影響で前年比9.3%減少して8,848万 バレル/日になりました。
ここでおさらいしておこう。世界の原油消費量、つまり需要が10%減ると原油価格は半額になり、GDP成長率はマイナス3,3%になる。そしてもし迅速な対応が無ければGDPが1%から3%マイナス成長するだけで株価が半額になる事を意味する。そして似たような事は直近のコメ相場でも見られた。5キロ2000円前後だったコメ相場が需要に対して供給が10%ほど少なかっただけで、5キロ5000円程にまで上昇した。たった10%少ないだけでコメ価格は2,5倍に跳ね上がったのだ。ではもしこれが現在の世界情勢で起こればどうなるのか?イランショックでホルムズ海峡が閉鎖され、世界生産の20%の原油が無くなればどうなるのだろうか?
現在の原油生産は、少なくとも2026年に入るまでは生産過多でストックも入りきらない程あるのが現状だった。それは当然原油価格に反映されじり貧で下落傾向にあった。そう2026年までは原油の生産も在庫も有り余るほどあったのだ。では直近の傾向は?今週始めの二日間だけで15%も原油価格は上昇している。すでに足元ではガソリン価格が上昇しており、大半がこの流れは続くと考えている。そして年初から見ればすでに今年に入り30%も原油価格は上昇しているをご存じだろうか?この上昇幅の与えるインパクトやホルムズ海峡の閉鎖、中東の原油生産の減少が与える影響をしっかり市場は反映しているのだろうか?
んな訳ない。市場にはまったく反映されていないと言えるだろう。サブプライムもコロナショックも始めは過小評価されたのである。人々は「どうせ短期的な影響だけで経済に支障は無いんでしょ?」と考える癖がある。今回のホルムズ海峡の閉鎖も「どうせ2~3日でしょ?」と考えているふしがある。現状はすでに1週間たつ。そしてもしこれが1年以上続けば?世界の原油生産の半分を占める中東産原油。そして日本を含めたアジア諸国では中東産原油の占める割合がゆうに80%を超える。世界の原油生産の20%が通ると言われるホルムズ海峡。もし多くの生産設備が傷つき、ホルムズ海峡の閉鎖が長期化した時のインパクトは?
上述の通り、コロナショックで10%原油消費が少なくなっただけで原油価格は半額でGDPはマイナス成長を果たし、株式市場は暴落した。またコメ相場では生産量が10%少なかっただけでコメ価格は2,5倍まで跳ね上がった。今我々が置かれている状況はその比ではない。原油生産が少なくとも20%失われる危機に瀕しているのだ。これは強制的に原油消費が20%減る事を意味している。因果関係は逆になるが、結果は同じだ。原油価格も原油の需給も経済活動も繋がっているのだから。仮に原油が10%生産出来ない時のインパクトは、コロナショックで10%消費出来なかった時と同等のインパクを経済に与える事になる。
しかし今回のリスクはコロナショックの時の2倍の、20%の原油の世界生産が滞る可能性を示唆している。10%生産が変わるだけで値段が半額になったり2倍になったりするなら、20%の時はどうなるのか?これは経済的に何とかの法則と言われており(名前は忘れた)、
10%生産が不足すると価格は2倍
20%生産が不足すると価格は3倍から5倍
30%生産が不足すると価格は10倍ほどにも
そして実際に戦後の混乱期には高価な貴金属や反物で僅かなコメを買い求めたり、ドナー隊の事例がある。
ドナー隊とは、1846年5月にアメリカの東部からカリフォルニアを目指して出発した開拓民のグループである。さまざまな事件や誤りのために旅程は大幅に遅れ、1846年 - 1847年の冬をシエラネバダ山脈で雪に閉ざされて過ごすことになり、事実上の遭難状態に陥った。数少ない食料に法外な値が付き、開拓民の一部は生存のため人肉食に及んだ。
現在(2026年3月6日NY時間午前9時)原油価格は1バレル90ドルほどまで上昇している。今日だけで10%の上昇だ。そして巷ではホルムズ海峡の閉鎖が長期化した場合1バレル150ドルとも300ドルまで上がるとも言われている。年始が60ドルほどだったのですでに50%上昇しており、巷で囁かれる150ドルは2,5倍、300ドルは5倍と何とかの法則と合致する(コメント欄で名前を教えて)。
アメリカが何とかしてくれてると考える輩も多いだろう。特に平和ボケしている日本人には。事実、アメリカはホルムズ海峡を通過するタンカーを護衛すると言っている。実際には護衛なんか必要ない。なぜならすでにイラン側は交渉を申し入れている。しかしアメリカはそれを拒否し戦争の継続を表明している。イランが全面降伏をしようとしているにも関わらすだ。アメリカがイランの降伏を受け入れるだけなのに、それを拒否し、戦争の継続を表明するのはホルムズ海峡を閉鎖したいからだ。イランに閉鎖してもらいたいからだ。
理由は何なのか?アメリカは自国の石油の7割を自給出来るし、足りない分はメキシコ湾やカナダ、そして直近併合したベネズエラから持ってくるだけだ。しかしベネズエラとイラン、そして中東の石油の供給が絶たれると大変困る国が一つある。もちろん日本も困るが、14億人の人口を抱え原油消費量が世界2位の中国は我々日本の比ではない。ここからは憶測だがアメリカが攻撃したいのはイランではなく中国なのだ。勿論物理的に解決する訳にはいかないので、経済的に最大限の打撃を与える。アメリカにとって、もはやイランは軍事的にも科学技術的にも敵ではない。もちろん核を持とうとするその姿勢は煩わしい存在ではあるが。イランは中国に打撃を与えるための被害者なのだ。まあそうでなくても被害者だが。いきなり奇襲されたり、いきなり軍艦を闇討ちされたりと。
当初はイランの独裁政権を破壊し、イランに民主化革命を起こし、親アメリカ的な政権を誕生させようとするふしもあったが、現状はもはや戦争の長期化への誘導だ。イスラエルの目標はイランであり、それに乗っかったふりをしたアメリカだったが、アメリカが友好的に打撃を与えたいのは中国経済だろう。そして実際に今それが実行されようとしている。少なくても筆者の目には。暴落と言えば私、私と言えば暴落と言われるくらいには修羅場を搔い潜ってきているのは、古い読者ならご存じだろう。そして珍しく暴落アンテナが反応した。
コロナショックの時は現金を刷れば解決させることが出来た。そして世界中がそれを行いコロナ渦を乗り切った。しかし原油は刷れない。そして現在のアメリカは、現金を刷りたくても刷れないのが現状だ。積みあがった借金とそれにのしかかる高金利。そして未だに続くインフレ圧力。イーロン・マスクに良く分からん組織を立ち上げ支出を削減しようとしたり、良く分からん関税で収入を上げようとする無駄な努力をしたり、FRB議長を解任してまで金利を下げたいでーとーりょー。金利を下げるのなんて簡単だ。世界経済が低迷すればいい。世界のGDPがマイナス成長すればいいだけだ。でもどうやって?
今後の世界経済の行方は非常に暗い。アジア諸国では石油ショックで強制的に生産が止められる。値段が高いとかではなく、そもそも石油が無い。そして一番困るのは中国だが、世界経済に取って重要な中国が、生産出来なくなり、世界の工場として商品を供給出来なくなれば当然世界のGDPを押し下げる事になる。そして世界経済が減速しリセッションになれば原油高に多少なれど、それ以上に消費も落ち込み、インフレリスクも限定的。そして米国債の利払いに苦しむアメリカに取っては、リセッションは金利が下がるためかなり低い金利で借り換える好機となる。
以下まとめ
現在のアメリカはベネズエラとイランを攻撃しつつ、中国に最大限の経済的打撃を与えようとしているのが現状だ。そして経済的打撃はリセッションを起こし、アメリカの金利は急低下。膨れ上がる国債やその利払いを低金利で借り換えることが出来れば再び成長曲線にもってこれる。アンパンマンが自分の顔を与えつつ体力は削られるが、最終的に顔をすげ替え無双するのと同じ理屈だ。そしてドル円の金利差が縮小すれば円高は避けられない。「SP500がー」とか「新NISAがー」とか「ドルコスト平均で積み立て」とか言ってるやつらは、円高株安原油高のトリプルパンチだ。日本は原油高、円高、経済危機の三重苦だがそこは市場でサーフィンすれば良いだろう。リーマンショック、コロナショックと旧勢力が退き、新たに新勢力がやって来たが歴史は繰り返す。そしてコロナ渦以降の新勢力もそろそろ目障りなんですよ。選別しますか?
アーストラビスタベイビー。。。
