2020/08/31

【逆神】貧乏神のBRK、商社株をお買い上げ











バフェット氏が90歳の誕生日を迎えた8月30日(日本時間31日)、バークシャーは子会社を通じて5大商社の発行済み株式のそれぞれ5%超を取得したと発表した。過去1年間かけて、伊藤忠商事と丸紅、三菱商事、三井物産、住友商事の株式を東京市場で買い進めたという。前週末時点の5社の株価をもとにしたロイター通信の試算では、投資額は計6550億円になる。





かつては投資の神様と言われたウォーレンバフェット氏、かつてはね。。。最近はあまり冴えず、直近のコロナショックでは現金を多く抱えていたのに動かずその後の上昇を取り逃がした。また銀行やエアーライン、IBM、KHC、などでやらかし、コロナショックに起因する下落だけはしっかり引き受け逆神ではないのか?といった噂が囁かれるが、そのバークシャーが日本の国営企業である商社株を購入。貧乏神に取り憑かれた商社に未来はあるのか?







因みに最近のバークシャーの打率は2割ほど。しかし打率2割でもホームラン王だ。打席に立てば空振り三振が殆どだが当たればデカイ。最近のホームランはもちろんAAPLだ。PER10前後で不人気低迷していたAAPLがバークシャーからの投資を受け、4年ほどで株価は6倍に。直近のPERは40前後と、外野が勝手に騒いでる感も否めないが、成長が早いのも事実だ。




さて日経に含まれる大企業の大株主は、言わずと知れた上様だが、その持ち分は30%に当たるとか。そう年金基金や日銀だ。あいつらがなりふり構わず買いまくり、世界の潮流である民営化の波もなんのその、実質的に国営化の道を辿り社会主義的な国営企業の様相を呈している。




もちろん国営企業なんで、常に国の政策に一枚噛んでいる。最近ではアベノマスクの調達に、どっかの商社が受注したとかで話題になりました。資源の持たない日本が世界中から資源を買い集める過程で、必ず出てくるのが商社だ。食料から原油、ソーラーパネルからロケットまで。そう国営企業ならではの安定感は魅力的だ。




直近のコロナショックで資源価格が低迷、保有する資産にあたる子会社の株式や原油などの減損処理に迫られ市場平均並みに売られた商社株だが、日本人が海外から資源を買い付ける限り必要な会社だ。BRKは、中央銀行の金利循環に起因する為替の波を見据えて投資した模様。



今後円高に傾けばすでに保有している海外資産に傷が付くが、今回のコロナショックで損出ししたため、多少の円高は問題ないだろう。また円高に傾けば、相対的に安くなった海外資産を安く買い叩ける。その後円高の波が一巡すれば、インフレや円安で海外資産が膨れ上がる。景気の波のキチン循環をとらえた、10年ほどを見据えた投資と言えるだろう。







因みに私見では、悪くはないが良くもない、市場平均よりもちょっと良いくらいで終わる予感。そもそも相当な割安価格で買えばもちろんリターンは大きくなるが、そこは国営企業。すでに国が価格を釣り上げた後の割高な価格で購入せざる負えない。短期的には価格が下がり難いため国が買うことは好感されやすいが、長期的には複利の力が小さくなってしまうためマイナスだ。また株価の安定とは、利益の源泉であるボラリティの減少に他ならない。





東証の魅力とはなんだろう?もちろんカジノ的な側面だろう。東証からボラリティを除けば、残るのは株主軽視で他人の金で私服を肥やす大企業だ。大きく下がる事も上がることも無くなってしまって、値上がり益も期待出来ず、複利の力も効率的に活かせない、魅力の乏しい市場になってしまったのだ。




国が買い支えてくれるという安心感がある反面、国がいつ投げるか分からないし、いつまで買い支え続けることができるのか分からない。資本主義の国として、国の持ち分を増やすにも限界があり永遠に買い支え続けることは不可能で、その後はどうなるか分からない。つまり国の買い支えはココらへんが限界で持続不可能なのだ。もういっそのこと国の持ち分が過半数を超える社会主義に移行した方が手っ取り早い。いったいいつまでこのまやかし市場を運営出来るのか?







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2020/08/30

【終焉】アベノミクス











日経は終わり臭い。2013年、自民党が与党に返り咲き安倍晋三氏が二度目の総理大臣に就任。大規模金融緩和で始まったアベノミクスも、安倍総理の辞任とともにその幕を閉じ、日経24000ポイントを天井に終了。緩和に踏み切ったことで円安ドル高に傾き経済は浮上したが、今の流れはどう考えても逆。アメリカ様がコロナで大変なんで、更なる大規模緩和に踏み切ればアメリカ様の逆鱗に触れる。



株価が高い内に、日本経済がヤバくなる直前に泥舟から真っ先に逃げた安倍総理。泥舟に残された庶民はどうなるのだろう?株価や経済が崩れる直前に逃げ切っても後世に良い評価が残せるとは思えない。原因を作った張本人なんだから。つまり戦犯は安倍と麻生。完全に引き際を誤った感。小泉元総理の様に引き際を間違えなければ後世の評価も良かっただろうに。。。




もし日本株に手を出したいなら、アメリカ様の様態が安定し、日銀と政府の大規模緩和で為替の流れの反転の目処が立ってからにしましょう。2013年と同じ光景を待ちましょうよ。何か大災害でも起これば、アメリカ様の理解も得られやすいが。




気になるNYは、もう少し上がってからズドーン。今後寒くなる欧州やアメリカではすでに感染第二波の予兆が見える。今の相場は過熱的とは言い難いため、今落ちるなら、比較的軽症で済む。しかしこっからGAFAMがさらに上昇してから落ちるなら落差が大きくなるため荒れる。スペイン風邪とまったく同じ経路を辿ることになるとは。。。







夏の間にクラスターの種をばら撒き今は芽が出たところ。コロナ経済で業績が上向くGAFAMの株価は軽症で済むが、既存の産業は殆どダメージを受けるため、底値はまだ遠い。今年の冬のコロナの犠牲者は、春先の水準を遥かに凌ぐ規模で襲いかかるだろう。



2020年から2021年に掛けてが人類の、そして経済の正念場。それ以降はコロナの被害もだんだん下降していく。しかし再度ロックダウンを行えば、事態の先送りに過ぎないためコロナとの付き合いは長いものになる。因みに期待の掛かるワクチンは気休め程度となるだろう。風邪やインフルエンザの特効薬は無いし、ワクチンも気休め程度の効果しかない。ウイルスは直ぐに形を変えるため、人類全体が幅広い免疫や抗体を獲得する必要がある。スウェーデン方式を取って手っ取り早く獲得するか、それとも日本方式を取って事態を長引かせるか。。




私に分かる唯一の事は、事態の収拾のために各国政府はさらに現金を刷ること。つまり貨幣は希釈化することで価値を落とす。そろそろ大人達が帰ってくる時間帯です。一度動き出せば止まりません。逆張りなどの下手な鉄砲打ちは辞めましょう。







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2020/08/19

【極秘!?】絶対当たる神のリストを公開










極秘なのに全世界に向けて大発信です。皆さん漫画のデスノートをご存知ですか?何でもそのノートに名前を書かれると死亡するとか、しないとか。米国株のブログ村でも最近デスノートがあるとか、ないとかで、このデスノートに書かれた銘柄は絶対暴落すると言われている。まあ割と良く聞く話なのですが。




さて、米国株村や漫画のデスノートはあくまでフィクションだったり噂に過ぎないのですが、とある作品のパクリということをご存知ですか?そうイングマール・ベルイマン監督の作品『第七の封印』。この作品に出てくる死神のリストには誰がいつ死ぬのか詳細が書かれている。シュワルツェネッガー氏主演の映画『ラスト・アクション・ヒーロー』に出てくる死神は、この作品から抜け出てきたとか。









もし絶対当たる死神のリストや、絶対暴落させるデスノートがあるのなら、逆に神のリストがあっても良いのではないでしょうか?そう株式なら絶対当たる神のリスト、そして死に瀕した人を蘇らせる福音のリストが有っても然るべきではないでしょうか?




もちろん我々サピエンスの思考回路なんて似たり寄ったりなんであるに決まっているじゃないですか。そう杉原千畝氏の話やスピルバーグ監督の『シンドラーのリスト』だ。もちろん実話で映画化もされたのですが、映画ではかなり美化され脚色が加えられ、実態とはかけ離れていたとか。



アウシュビッツ強制収容所に送られて死を待つだけのユダヤ人。時は第二次世界大戦中のナチスドイツだ。そのユダヤ人を働かせるために作られたのがシンドラーのリストだ。工場を経営するシンドラーには戦時物資を製造するための人員が必要だが、ドイツ人は全員戦争に駆り出され人手が足りない。




時の政権であるナチスやゲシュタポと協力関係にあったナチ党員シンドラーは、そこで強制収容所のユダヤ人に目を付けたのだ。もちろん戦時物資を作る為ならと、ユダヤ人を働かせることが許可される。そう結果的にユダヤ人はガス室送りを免れ命拾いした訳だ。正しシンドラーは低賃金ユダヤ人労働者を確保して軍需物資などを製造し、それを販売することで自身が利益を得られるという、下心もあったとか、無かったとか。今となっては知る由はないが。。。まあ死を免れたユダヤ人からは感謝されていたんで良いんじゃね?





では、米国株には絶対上がるシンドラーのリストなる、神のリストが存在するのでしょうか?私は遂に見つけましたよ。神のリストを。ヒントはこちら。







何と手数料が無料で絶大な支持を得るロビンフッド証券には、同証券内でよく取引される人気銘柄のリストがあるとか。ちなみにロビンフッター達イナゴの群れは、定期的にアメリカ政府からお小遣いが貰えるため、体力を回復させて何度でも特攻してくるとか。そのバクチ的な短期思考で、オール・オア・ナッシングの投資手法にも関わらず、再度1000ドルを片手に握りしめ再び参戦。市場からしてみれば、年金基金などの積み立て同様、燃料が補給され続けると。




さて、一度狙われたが最後、このロビンフッターが襲いかかればTSLAの様なくっそ低いアナリストレーティングもなんのその、大人たちを焼き尽くす破壊力があるとか。このリストに含まれた銘柄はどんなバリューにも関わらず上昇すると言われ、現に上昇してきた。



まあ中にはイナゴのクセに保守的なロビン君もおり、リストの中にはSP500指数などもあるのですが。。SP500なんて500銘柄でありながら、その1%に当たる5社の動向が色濃く出る、GAFAM指数なのですが。そういやアップル指数と言われるDJIも、値嵩株であるAPPLの株価しか反映されないため、直近AAPLの株の分割の話が持ち上がりましたね。



もうね、経済指標も株価指数もアップルだけで事足りるレベルで、アップルの業績が堅調なら経済も堅調、アップルの株価が堅調なら指数も堅調なとこまで来ている。そして各国間の購買力や生産性を比較する購買力平価なんかもビックマック指数ではなくアイフォン指数で良いんじゃね?一台のアイフォンを生産するためにどのくらいのリソースが必要なのか?つまり「この世界とはAAPL」で、「AAPLがこの世界」なのだと。。



神のリストのキャプチャーです。







このリストにブル三倍系のETFが増えてきたら終わりの始まりか?今は安心。当たるかどうかはともかくとして、振り回されること請け合いのボラリティーが高いのは確かだ。ド底辺の投資家なんて右往左往すると相場が決まっているんで。




どうでもいいけどロビン君達、性格歪んでね?なぜSP500指数のETFが、天下を二分するヴァンガードのVOOでもなく、黒岩さんのiシェアーズ、IVVでも無く、ステート・ストリートのSPY、通称スパイダーなんだよ。まあ大方の見立てとして、群れの先頭に立つイナゴがツイッターあたりで「SPY」を連呼してんじゃね?ロビンフッターが爆発力を有するのはSNSで情報を共有しているからでもあるんで。



この「神のリスト」に名が無ければ大きな上昇は見込めないでしょう。誰かが買わなければ上昇しないのだから。逆に考えれば大きく下落する要因も無い訳だが。。つまりフランツ・リストは神だと。







因みに神のリストによれば大統領選はトランプ氏の再選らしい。。。




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2020/08/16

【夏将軍の灼熱地獄】バッタフライ効果









皆さんはバッタフライ効果と聞いて何を思い浮かべますか?バタフライでは無く、ドンフライでも柿フライでもエビフライでも、ショートフライでも無く、「バッタフライ効果」ですよ。



もちろんアマゾンにいる一匹の蝶が舞う事でフロリダがハリケーンに襲われるなら、中東にいる一匹のバッタが飛ぶことで、カオス理論が展開されることは明白だ。しかしバッタは一匹ではない。6000億匹とも言われる群れが飛べば、その反動はアマゾンにいる一匹の蝶の比では無い。単純な計算では6000億倍にあたるのだから。風が吹けば桶屋が儲かり、蝶が飛べばハリケーンが発生し、バッタが大群をなし飛べば地球が動く。



かつてガリレオは、「それでも地球は動いている」と言ったとか。地球が自転している地動説ではなく、太陽や月が地球の周りを回っている天動説が主流を占め、カトリック教会による裁判を受け有罪となった時だ。500年の時を得て、カトリック教会はようやくガリレオの地動説を認めたが、バッタが飛ぶ反動で地球が動くことに関しては素通りだ。







私のブログの読者で10代なんて人はいないでしょう。とすれば殆どの読者はオッサンやオバハンだ。あなた方の中で、最近は昔と比べて熱いと感じたり、また薄々と心当たりがある人もいるのではないでしょうか?もちろん2000年以前の「熱い」といったら32度とかだったのに、最近は35度超えは当たりまえ。実際に気温は上昇しているので、あなたの感覚は正常で、「昔より熱い」と感じるのは昔の熱さを忘れてしまったためではなく、現実に「今」は「昔」より熱いのだ。




直近、日本でも40度の熱波が襲っているが、欧州は花の都、札幌より北に位置するパリでも、過去一週間、連日40度に迫る気温だったのはご存知だろうか?一週間、毎日40度に迫る熱波だ。もちろん昔は30度を超えることさえ珍しかったパリ、かの太陽王ルイ14世は夏でもベルサイユ宮殿で暖炉に火を灯していたころから伺える様に、石造りの建築物は熱を遮る。そもそもそこまで高温になることの無かったパリの家庭にエアコンは無い。あったとしても扇風機程度だ。コロナの前に熱波で死ぬレベルだ。




さて今が夏本番だとすれば、今後訪れるのはもちろん秋。そして秋の訪れは「水」と共にやってくる。台風の季節とも秋雨前線とも言われるのだが。太陽から受け取った莫大なエネルギーは当然保存され、あるキッカケにより発散されるまでは無くならない。




夏が過ぎ風あざみ、 
井上陽水「少年時代」より




夏が過ぎ涼しくなる頃、地球規模では何が起こっているのだろうか?太陽が北回帰線からカプリコーンへと進撃を開始し、それに伴い動く熱帯収束帯。地球の自転が生むコリオリの力により南北から赤道上に向かう風がぶつかり合い上昇気流を生み、多くの雨をもたらすが、雨季、乾季に別れているのは熱帯収束帯が動いているため。



そして熱帯地方を挟み込むように存在するのが中緯度高圧帯。フェーン現象と構図は一緒で、ハドレー循環とも言われる赤道上で発生した上昇気流が水分を失い、乾いた熱い風が吹き下ろすのがサハラ砂漠やデスバレーを作る中緯度高圧帯。その中緯度にある高気圧が太陽と共に南下することで、勢力を増すのが、極地方で冷やされた極高圧帯、冷たく乾燥した気団、シベリア気団とも言われる上空を覆う空気の塊、冬将軍である。




乾燥して冷たい空気は軽いため上空の高いところに存在する。逆に大洋の熱帯地方で暖められた、湿った温かい空気は重く地表面を漂う。日本が高温多湿なのはこの海洋性の気候によるものだ。逆にパリが高温乾燥となるのは、海から遠く、年較差や日較差が大きい大陸性の気候であるためだ。そして欧州に張り出す空気の塊が、気温60度とも言われるサハラ砂漠で照りつける太陽に暖められ乾燥した熱い空気。地中海など字の如く焼け石に水で、パリは燃えているか。赤道付近で太陽に暖められた夏将軍だ。


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水の性質として「熱し難く、冷め難い」のはご存知だろう。ブラジルの首都で内陸に存在するブラジリアが、人口池の周りに都市を作ったのは、極端な気候を緩和するためだ。雨季と乾季が明確に別れ気温の年較差や日較差が多きいため、セラードは人が生産活動を行える環境に無く、誰も居ないところで用地取得が容易だったことで作られたのが世界遺産であるブラジルの首都、ブラジリアだ。



もともとの植生は、地中海性気候と似たり寄ったりの半砂漠状態。南仏の夏は砂漠だぞ。乾燥に強く地中20メートルまで根を伸ばすブドウですら、水を引いて灌漑が必要なほどだ。セラードも似たり寄ったりで、熱帯のアマゾンとは程遠く、低木灌木がまだらにある半砂漠。しかしながら年間の降水量は日本の平均である1200ミリを凌ぐ、1400ミリとも言われる。まあそれがまた砂漠の様な地獄の光景を作るのだが。



年間を通して一定の降水量をもたらす日本とは違い、セラードの降水は短い雨季に集中する。大水は全ての地表を洗い流し、鉱物丸出しの地表は保水力が無く、長い乾季が訪れればデスバレーだ。大陸性の気候により乾季は砂漠と化し、水の無い超高温、超乾燥のハラッパが広がる。ラスベガス同様、生物の気配がないところに都市を作るのは簡単だ。人が居なければ用地取得が簡単で、そこにクソでかい人口池を作ればもともと豊富な降水量があることから、水が確保され、また大きい水場は温度変化を穏やかにする。



ここはハラッパ、廃墟です。





パキにあるハラッパのイメージ、しかしこれはお隣イランにあり、かのアレキサンダー大王により破壊され廃墟となったペルセポリス。ハラッパにせよ、ペルシャの都市を意味するペルセ+ポリスにせよ乾燥し過ぎて人の住める環境では無い。ブラジリアやベガスも同様だ。




イランやイラクと言うとアラビアンナイトの様なイスラム世界を思い出す人もいるかもしれないが、イランはアラビアでは無くペルシャの国だ。そして国名からも分かるがサウジやUAEはアラブの国だ。「アラブの春」が起こったチェニジア、アルジェリア、リビアなんかもアラビックだ。アラブ世界とペルシャ世界はイスラム教として一緒くたにされやすいが似て非なるものだ。



こちらも参考に






太陽が北回帰線を通過し再び南へ向かう今が一番熱い時期と言えよう。その後は上述の通り徐々に冬将軍が南へと進軍し、張り出した太平洋高気圧を南に押しやる。その前線が気象における前線だ。夏直前の名は梅雨前線、そして秋は秋雨前線となる。赤道付近の熱い空気の塊である夏将軍と、極地方の寒い空気の塊である冬将軍がぶつかる前線だ。


風呂桶を思い出してもらいたい。風呂を炊いた時に上の水は暖かいのに下の方は冷たかった経験をした人はあるだろうか?温かい水や空気は上へと向かう。大洋で暖められた湿って重く温かい地表面を這う空気は、冷えて乾燥した上空に存在する空気とぶつかると、冷たい空気は下へ行こうとし、暖かい空気は上へ向かうため激しい対流を起こす。温度差が激しいほど対流が激しくなり、その激しい上昇気流が初夏や秋の大雨の元だ。そう日本列島に四季があり湿潤であるのはこの前線が季節ごとに横断する低圧帯に存在するためだ。



湿った重い空気が上昇して露点に達すれば、夏の熱い日に氷の入った冷えたグラスに水滴が付くように、湿った空気は水となり重力により下に落ちる。上昇するなら上記の様に冷たい空気と対流をすることで起こる上昇気流でもよければ、列島中央に位置する山脈により、湿った空気が上に吹き上げられることで起こる上昇気流でも同様だ。もしその2つが同時に起これば結果は明白だ。雨が降る理由が2つ同時に存在すればそれは暴雨となり、「激しい雨が続くでしょう」となる。つまり日本が湿潤で居られる理由は2つあり、高い山脈が列島の中央を貫いていることと、前線があることによる。






最近、「観測史上最大の降水量」や、歳を取ったおじいさん世代が「生まれてからずっとここに住んでいるが、こんな洪水今まで経験したことがない」などと言った表現を良く耳にするのではないでしょうか?もちろんたまたま降水量が多い年だったとかではなく、気温の上昇と密接に繋がっている。単純な話、温度が高ければ蒸発する水分も増えるのだ。



地球の気候は不安定性の上に成り立っている。雪や氷河で覆われた地表面が増えれば、アルベドが上昇し太陽光線を宇宙へ弾いてしまうため、寒冷化のスパイラルへ向かう。事実地球史ではこのスパイラルの最たるものとしてスノーボールアースと呼ばれる全球凍結になり大量絶滅を引き起こした。逆に一度雪や氷河が解け、太陽光線の入射と反射の収支であるアルベドが低下し、光が反射されることなく全ての太陽熱を受け取れば、雪が解け、氷河が消え、さらに温暖化への道を辿る事になる。今我々が立っているの所は明白だ。寒冷化のスパイラルではなく、地球のアルベドが低下し、太陽光の熱量を反射せず全量受け取る温暖化スパイラルのなかだろう。



その温暖化スパイラルに拍車を掛けるのが我々の経済活動だ。地球史によれば10万年単位で氷期、間氷期を繰り返してきた。ヴュルム、リス、ミンデル、ギュンツなどと言われ、直近最後に起こったヴュルム氷期の名を聞いたことがある人もいるだろう。その終焉とともに我々人類は世界各地に散らばり、牧畜農耕を覚え、産業革命までたどり着いた。そして科学技術の発展により、氷期と間氷期が「地球の自転軸の傾きの変化」や「太陽との距離が変わる公転軌道の変化」、「そして自転軸がぶれる歳差運動」により繰り返される事を発見するに至った。そうミランコビッチ・サイクルだ。もし地球の置かれた条件が過去と同じならばこのサイクルは繰り返されただろう。


産業革命の発端、オランダ海上帝国





しかしながら我々の科学技術は、ミランコビッチ・サイクルを発見すると共に、そのサイクルの前提条件を壊してしまう発展も遂げた。経済発展だ。我々がよく聞く温室効果ガスによる地球温暖化だ。氷河や雪が溶ければアルベドが低下するため、地球の不安定性から一方方向へ動きやすくなるにも関わらず、さらにその不安定性を助長するのが経済活動による温室効果ガスだ。この2つの温暖化スパイラルに乗り、ミランコビッチ・サイクルが機能しなくなり、地球史ではほんの一瞬に過ぎない10年、20年単位で気温が上昇している。




太陽から受け取る熱量が温室効果ガスにより保存され、宇宙空間に放射される放射冷却が阻害されれば、入射と反射の収支が過去と違い計算が狂う。そして太陽から受け取る核融合により作られる莫大なエネルギーは発散されるまで、エネルギー保存の法則から無くなることは無い。どのように発散すれば良いのか?簡単だ。莫大な量の水を蒸発させ地球の大気を対流させることで発散させれば良い。過去に前例が無いほどの水害が頻発するのは、太陽からのエネルギーを発散させるために、気温の上昇に伴う水分の蒸発が著しく増えたからだ。より気温が上がれば蒸発する水分が増え、より多くの降水をもたらすのは明白だ。つまり「今は以前より熱いなー」や「昔より水害が多いなー」は同義だ。




さて、今年の熱波は昨年を上回る勢いといっても過言ではないだろう。もちろんこの高温は、秋に訪れる不吉の前兆、異変の前夜でもある。大荒れの予感だ。かつて無いほどの短時間に集中する暴雨や、台風で多くの被害をもたらした昨年2019年の水害を上回っても、太陽エネルギー収支上はおかしくない。その予兆として地球の降水量が増えていることも明白だ。普段雨が降らない地域で雨が降り、その恩恵で増殖したバッタの大群。バッタの増殖は地球の気温の上昇を示唆し、そして気温が上がれば降水量が増え、降水量が増えればさらにバッタが増える。普段は飛ばないバッタも数が増え、密度が増すと群生相となり飛ぶらしい。







さて、そろそろ答え合わせの時間だ。中東でバッタが飛ぶようになれば、地球は灼熱地獄に襲われ、日本では大水害が頻発する事になるだろう。大荒れの予感だ。熱波も洪水も暴風も過去を凌ぐ観測史上最大だ。暑かった年の秋は、雨が多く降ると相場は決まっているのだ。アマゾンで蝶が舞えばフロリダはハリケーンに襲われ、中東でバッタが飛べば世界は熱波に襲われ、そして日本は台風に襲われるのだ。




温暖化スパイラルには、ウイルスの様な特効薬もワクチンも存在しない。溶け切るべき氷河や雪が全て溶けきりアルベドが安定し、経済活動により排出されるメタンやCO2などの温室効果ガスが、植物により固定される、炭素循環収支が安定し、そして太陽から受け取る熱量と蒸発する水分のエネルギー収支が均衡するまで温暖化スパイラルは継続し、その弊害として熱波や水害も規模を増す事になる。







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2020/08/13

【残念】ハイテク優勢、市場の流れは変わらず









指数は最高値圏を維持したまま順調です。指数はね。もちろん内情は全滅で、トップファイブであるGAFAMに支えられているのが実情。つまり殆どの銘柄が売られ、唯一買われているのがこの5社であると。全ての資金を吸い上げるこの5社、そして召し上げられるそれ以外。何も無い所でトレンドが変わる訳ねーじゃん。



週明け、このハイテクが売られ、それ以外の銘柄が買われたため「セクターローテーション」などと言った声が聞こえたのですが、やはり市場の流れはそんな簡単には変わりません。一瞬ヌカ喜びした某10種などのバリュー投資家や配当投資家ざまあ。まあ本望なんじゃね?低い期待値が大きいリターンをもたらすんで。まあ指を咥えて見ていてくださいよ。



たったの2日下落しただけでセクターローテーションとか言っていた奴はアホかよ。周り見てみ?今何を使ってこのブログ読んでんのか。殆どの時間をGAFAMのサービスを使って生活しているんだから、もちろん市場もそれに見合った展開になります。時代は変わるのですよ。仕事でも私生活でも、一日何十時間もGAFAMのサービスを使い、相対的にそれ以外のサービスは使わなくなっているんで、当然と言えるのではないでしょうか?



もちろん、「私は一日中タバコすっているぞ。」とか、「一日中コーラしか飲まない」とか「一日中髭剃ってんぞー」っていう人は、BTIやJNJ、KOでも買っていればよろしくて。でもね、そんな人いる訳ねーじゃん。



一応ヒートマップ






血の海に浮かぶ緑の楽園といったところか?そもそも市場やセクターの規模に比例したSP500を買っておけばこんな事にはならなかったのに。何故に相対的に縮小する血の海に敢えて特攻するのか?緑の楽園に居れば、何もせずとも寝て起きたらお金が増えているのに。もちろんまだまだ上がりますよ。GAFAMのPERは20前後なんだから。この成長性でこのPERということは割安なんで、また緩和マネーも流入してくることでしょう。



逆に言えば成長性が無いにも関わらず、同程度のPERだった生活必需品は売られて当然。割高なんで。高配当とかバリューとか言っている奴は、割高な資産を買って割安な資産を売っているんで、そりゃ資産は減り続けるわな。ピーターに言わせれば「花を刈って、雑草に水をやる様なもの」だと。割安な資産を買うという簡単なゲームなのに。そもそも値が上がるのが資産ですよ。資産運用するのは値が上がるからですよ。債券を買うのも株式を買うのもゴールドも、値が上がるから買うのですよ。




まあ私が買うのは酒とタバコくらいなんで、生活必需品やハイテクグロースは縁がないのですが。。。どうせ何年かに一度の暴落でかなり巻き戻すんで。直近のコロナショックでも指数はトランプ相場の起点まで巻き戻しましたからね。そういう時に大きく動くのが商人というものですからね。。




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2020/08/12

【元凶の元凶】金利暴騰、時間の矢が逆向きに進む時









『皆さんこんにちは、物理学者のブライアン・グリーンですww。皆さんもご存知の通り、現実の世界では時間の矢は逆向きに進みませんが、物理学の世界では可能と言われています。例えば、ワインの入ったグラスを高いところから落とせば、グラスは割れ、中の液体は飛び散ります。では飛び散った全ての液体やグラスの破片のベクトルを180度変えると、ほら、全て元通りになったでしょう?』




さて、現実の世界でも、物理学の世界でも、もちろん時間の矢は逆向きには進まず、逆向きに進むように見えるのは数式や座標の上だけで、実際には一定方向にしか進みません。後は早いか遅いかだけです。アインシュタインの特殊相対性理論によれば、ブラックホールの様な高エネルギー下の環境では、時間はゆっくり進み、エネルギーが高ければ高いほど時間の流れは遅れます。その状態が加速していけばそのうち時間は止まり、そして反転するのでしょうか?




物理の世界でも現実の世界でも時間の矢は逆向きに進まないのですが、ファイナンスの世界では可能と言われています。金利の流れが逆転する時です。週末、週明け一体何が起こったのでしょう?ハイテクが暴落していた影で、ひっそりと10%以上上昇していた米10年物国債金利。そしてゴールドや金鉱株の暴落。そう、時の流れが反転したかのように、全ての物の流れが反転したのです。



米10年物国債金利、日足チャート




もちろん時間の流れが逆転した理由はコレ。金利の流れが逆転したため。下落傾向にあった金利が、トレンドの上限ラインを上に抜け、その勢いで全ての移動平均線をぶち抜いて来ました。もちろん金利が上がれば、金利の付かないゴールドは売られ金鉱株は暴落。債券価格は下落するため、怒涛の勢いで逃げ出す債券投資家。それが金利の上昇に拍車を掛ける。



金利が上がると債券価格は下落するため債券は売られ、その売った資金で買われだしたのが株だ。そもそも債券と株式は天秤の右と左でどちらかが買われれば、もう一方が売られるからだ。しかし金利の流れは時間の矢を逆向きに進ませる。つまり今までの流れを反転させるのだ。



もし株式が買われるならハイテクも買われて当然だろう。株式なのだから。しかし買われだしたのは、今まで売られていたバリューやローテクで、今まで買われていたハイテクは売られだした。当然だ。時間の向きが変わったのだから。配当の付かないハイテクはゴールドと似たようなもんで、上がるから買われていただけだ。







もちろん金利が上がれば、配当の出ない資産は売られて当然だ。ゴールドだろうとハイテクグロースだろうと。緩和マネーで価値の毀損が起こらないように、一時的に現金からその他の資産に移しただけなのだから。価値の保存のために、もしくは値上がり益が期待できるからだ。



さて、一時的に売られたハイテクグロースなどのGAFAM、トップファイブを保有する皆さん、安心してください。もちろん金利が上がれば債券は売られるため、そのうちハイテクにもその資金は回ってきますよ。最終的に株価とは企業収益に収斂するもので、あとは外野である投資家が「買いだー」「売りだー」と美人投票しているだけなので。ケインズ卿に言わせれれば、「株式の本質とは美人投票だが自分の好みではなく、審査員の好みを当てるゲーム」とのこと。そうして醜態な企業でも美人投票で一番になれ、優秀な企業でも残念な結果になってしまう。



まだまだ緩和が続き資金が市場に供給され続けるので、どんな資産でも上がるでしょう。ハイテク、ローテク、バリュー、グロース、ゴールド、クソコイン。ただしコロナの余波を受ける銘柄は避けましょうよ。まだまだコロナ旋風は続き、今後寒くなればスペイン風邪よろしく、二の舞いになるのだから。







最後になぜ時間の矢は逆向きには進まないのでしょう(物理)?それは物質をドンドン押し込めていった時、1次元の点、もしくはそれ以下には落ち込まないため。エントロピーはゼロ以下にはならず、空間や時間にも最小単位が存在するためだ。つまりブラックホールは空間の曲率がゼロでエネルギーは無限大、時間は停止するとされてきたが、これは大きな間違いで、そもそも無限大とは計算不能を意味する。



つまりブラックホールは空間の最小単位までしか収縮せず、それは点である1次元ではなく2次元のヒモだ(超弦理論)。つまり時間の流れは空間の最小単位以下にはならないのである。そして空間に最小単位があれば空間の曲率がゼロにはならず、またエネルギーも無限大にはならないのである。



ブラックホールから光は出てこれないが、曲率がゼロではないため少しは空間が開いており、そこを通って重力は出てくるのだ。まあ早い話、時間や空間をドンドン半分づつに区切っていけば、そのうちそれ以上切ることの出来ない大きさがあるわけだ。通常の物質がそれ以上小さく切ることの出来ない単位として原子があるように。





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2020/08/10

【ヤ、バ、イ】ハイテク下落、機械の暴走が止まらない









突然ですが皆さん、アメリカ人が好きなものをご存知ですか?ピザ?コーラ?ハイテク?ネットカジノ?合理化?残念全部ハズレ。ヒントは先週末から急に弱りだしたハイテク関連。



実はアメリカ人なら皆好きで、誰しもが意識し、また無意識の内にも条件反射的に食いつく事象があるのですが、ご存知ですか?合理的で賢いアメリカ人ですらパブロフの犬よろしく、よだれを垂らして食い付く事象、それがとあるチャートパターン。



そうカップウィズハンドル。テクニカルなんか知らなくても、これだけは知っているアメリカ人が多数とか。日本ではダブルトップなどと言われているのですが。つまり過去の上値が抵抗線として機能するこの事象。何でアメリカ人はカップウィズハンドルがそんなに好きなんだよ?


まあ私には分かっていましたが。。。




幾度と無くこのブログで繰り返し言ってきたのですが、現在の売買の主体は人間ではなくロボットトレーダー。もちろんコーヒーカップが大好きなアメリカ人、そいつらにトレードを習った機械どもの好みもこれ。最近弱りだしたのも機械がこれを狙っているため。また最近の下落で株を始めたロビンフッターズどもの動揺を誘うのは簡単で、ちょっと落とせば経験値のなさから慌てて損切りと。



最近の機械は結構賢く、買いの主体である大人の留守を狙って薄商いの閑散相場の時に、普段はトレードとは無関係な夏休み中の個人投資家もといロビンフッダーに罠を仕掛ける模様。もちろん触らぬ神に祟り無し、触らなければ良いものを慌てて相場の転換点だと勘違いをし損切りをする。その後は高値で買い直すという相場に振り回されることに。




賢明な投資家の皆さんはどうなさいますか?いつまで続くとも分からぬハンドル部分の下落を回避するため、はたまた利益に変えるために戦いますか?それともGO TOで政府のお金を利用してバカンスを楽しみますか?



SP500指数、週足チャート






厳密には今年2月のトップに達していない事からもう少し上がってから落ちるか、はたまた一度ブレイクさせて大きく買いが入ったところに利益確定の売りをぶつけて落とすのか。。暫くは弱い展開が続きそうです。そもそも大人不在で、誰も居ないところにロボットとロビンフッダーズどもが駆け引きをしているだけなんで。




しかしながら緩和マネーがそのうちこの流れを反転させ、高値更新のブレイクとなることでしょう。トランプ政権によるコロナ給付金も継続される公算です。その給付金が市中で使われずに、ダイレクトにロビン君たちが市場に持ってくるため、株式市場は資金流入過多です。つまり今は市場から資金が流出するような事態ではなく、市場に資金が入ってくる局面。まあ日本のロビン君たちも給付された10万円の使い道はまったく同様だったようですが。まったくバカの考え似たり寄ったり。。その金で人生を楽しめば良いのに。



もしハンドル部分を形成するなら、次意識されるのは週足の移動平均線の束がある3050付近や節目の3000あたりでしょうか?機械との不毛な争いはやめて盆を楽しみましょうよ。上昇のエレベーターに乗ったままで結構ですよ。そして次は月末定期、つまり大人たちが帰ってくる直前に資金を入れましょう。




条件反射で有名なパブロフの犬、実は1頭から得られた結果ではなく、何百頭もの犬を用いたとか。つまりパブロフ君はロビン君だったと。さて、あなたはパブロフ君やロビン君の様に反射的に喰い付きますか?それとも平静さを装いますか?





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2020/08/09

【悲報】ハイテクは暴落します!!











ハイテクは暴落しますよ。もちろん上昇もするのですが。。。そして上昇、下落を繰り返しながらも漸増傾向で増えていきますよ。例えるなら3歩進んで1歩下がる。そもそも年始に買えば8割の確率で年末は上昇して終えるので、下落する確率はたったの2割。つまり上昇に掛け続ければ例え短期的に外れようとも、長期的には確実に勝てますよ。



週末金曜日に大きく下げたハイテク銘柄。夏の閑散相場の中で買いの主体が居ない中、個人投資家の大きな利益確定売りが出たようです。もちろん今回利益確定売りに走ったのは最近のコロナショックによる株価の下落時に株取引を始めた新規参入組。そう短期思考で資金が少ないため一攫千金を狙う、手数料が無料のロビンフッド証券に口座を持つ、イナゴ投資家のロビンフッターズだ。





基本、夏の休暇シーズンは大口の投資家が居ないためボラリティーが大きくなりがちで、普段は取引なんかしない個人が夏休みを利用して参入するため短期的に大きく動くことが有ります。また最近の傾向としてETFを通しての売買が殆どになるため、同じような銘柄やセクターごとに売られやすい傾向にあります。それに拍車を掛けるのがトレンドフォロー型の機械によるETFの売買だ。



では今は売って良い時間帯なのでしょうか?利益確定をする時間帯なのでしょうか?十中八九、今は売る時では無く、売ってしまえばさらに高値で買い戻す事になるでしょう。しかしながら短期的に過熱すれば今回の様な調整は起こってしまうものです。どういった局面が過熱気味かと言えば、直近の堅調な株価を見た後に、出遅れた投資家が飛び付く時です。さらにその後に飛び付く投資家なんてもちろん居ないので、買いが続かずに売りに押されます。




もちろん今後も上昇は続くので、現金を抱え続けるよりは投資をした方が良いのですが、目先の株価に翻弄されるのべきではございません。短期的に逆行し含み損を抱えようが、長期的には最良の選択だったと言えるでしょう。思い立ったが吉日。あなたはいつAAPLとAMZNを買いますか??5年で5倍になったということは、次の5年でも同様のことが起こりますよ。トレンドは続くのだから。。。





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2020/08/06

【GAFAM】スリートリオンレースを制するのはどの企業か?







3トリオンを制する者は世界を制する。日々ラットレースで食い繋いでいる残念な投資家の皆さんにはまったく関係の無いお話。ミリオンが100万、ビリオンが10億、そしてトリオンが1兆に当たるが、1兆ドルは100兆円だ。そしてスリートリオンは300兆円にあたる。日本のGDPの半分ほどだ。因みに現時点で一番近いのは200兆円の時価総額を誇るAMZNとAAPLだ。次いでMSFTらしいが、たったの3社で時価総額が日本のGDPに匹敵する550兆円ほどで、また東証の時価総額にもあたる。たったの3社だぞ。



またこの3社の営業利益を足せば、日本の経常収支を上回っていそう。経常収支とは貿易黒字や海外からの利益や配当を足したものだが、毎月2兆円前後ほどらしく、年間で24兆円ほどの黒字か?AAPLの四半期の営業利益は6兆円とか。つまりこちらも24兆円だ。日本人1億人でせっせと馬車馬の様に働き、財やサービスを海外に売ってやっと得るお金を、AAPLは涼しい顔をして一社で稼いでいると言える。最近ヨーロッパで、アメリカのプラットフォーマーのタックスヘイブンを用いた課税逃れに対して、欧州連合がハイテク税を課そうとしているが、トランプ大統領が真っ向からたてつき報復関税を示唆するのはこのためだ。


5月の経常収支、1兆1768億円の黒字 71カ月連続黒字: 8 juil. 2020 - 財務省が8日発表した5月の国際収支状況(速報)によると、海外との総合的な取引状況を示す経常収支は1兆1768億円の黒字だった。





この「スリートリオンレースを制するのでは無いか?」と言われている企業は2社、AMZNとAAPLだ。方やすでに配当を出し成長性は高くはないが安定した暴利を貪る、PERは20前後。方や全ての利益を再投資に回しキャッシュフローの最大化を図るため利益はあえて出さずにPERは100前後。



このA・A対決にGFMの入る余地は少ないと言われている。敢えて言うならGFのGOOGとFBな難しいだろう。理由は後述だ。言い方を変えれば爆益を狙って投資するならA・Aで十分で、分散したいならそこにMSFTだ。すでにスリートリオンレースからGOOGとFBは脱落したといっても過言ではない。そして成長性から言えばAMZNがその筆頭だ。何故か?



AMZN、週足チャート



5年で株価は5倍ほどか。そしてスリートリオンまではあと50%ほど上昇するだけだ。何故AMZNが一番有望かと言えば、配当を出さずに利益をすべて複利でブン回しているからだ。また小売の市場シェアも低いため今後も伸び続けるからだ。本屋やCDショップ、トイザらスに電気屋を絶滅させ、eコメルスでは50%の市場シェアを誇るAMZNも、アメリカの小売市場では5%ほどの市場シェアと言われている。



つまり殆どのアメリカ人がウォルマートのような既存の店舗で買い物をしている訳だ。しかしEC市場は毎年2ケタ成長の伸び率を示し、また既存の店舗からの流入も今後加速することが予想され、そしてコロナ禍によるクラウド事業やストリーミングサービスの伸びは今後も続くからだ。つまりAMZNには市場の開拓余地が大きく、海外でも同様の流れが期待出来る。未だ95%の買い物がAMZN以外で行われているのが現状だ。もちろんこの数字は小売の覇者ウォルマートに遠く及ばない。またGOOGやFBの様なネット広告事業も開始したばかりだ。対するAAPLの成長戦略は?



AAPL、週足チャート





こちらも株価は5年で5倍ほどか?しかしながら配当を出しながらこのリターンなので、それを加味すれば過去5年の軍配はAAPLだ。背景には過去の不況に弱かった展開が意識され、そこにFRBの利上げで株価が低迷したためだ。つまり投資家の低い期待値と実績の乖離が大きなリターンを生み出した。



AAPLの強みはそのブランド力だ。AAPL経済圏で顧客を囲い込み、一度中に入ればブラックホールの如く光すらも出ていくことは不可能。つまり一度AAPLの製品を使えば、壊れてもまた同じ製品を使い続けると言える。しかしながらほぼ全ての人に行き渡ったAAPL社製の製品が今後も市場開拓出来るとは思えない。あるのは買い替え需要を掘り起こす程度だろう。



最近はファイナンスにも力を入れ、アップルペイなどもある。またAMZNで買い物するにはAAPLの末端を使わなければいけないという根幹部分を抑えている。まあMSFTやGOOGの末端でもいいが。圧倒的な経済圏を誇りキャッシュリッチなAAPLで、新たな事業にも手を伸ばしつつある。






マップ事業や自動運転だ。あなたはGOOGストリートビューを撮影するGOOGカーを見たことはあるだろうか?最近私は全く同じ光景に出くわした。AAPLストリートビューを撮影するAAPLカーだ。またTSLAから露骨にエンジニアを引き抜き車を作っているとか、作っていないとか。車は作っていなくても自動運転のソフトと自前のマップがあればTSLAよりもGOOGよりも一歩先に行ける。自動運転にはそれに対応したマップは必要不可欠なのだから。



もちろん簡単に複製できるソフト産業こそが利益の源泉で、車などはどうでもいい。これは何かとてつもない物を内内密に作っている。ウインドウズがそのOSでかつて爆益を得ていたのはご存知だろう。「紙幣を印刷するよりも簡単」とまで言われたアレだ。自動運転のソフトならその比では無いだろう。ウインドウズのOSが全てのパソコンに載せられた時の様に、もしAAPLのソフトが全ての車に載せられることになるのならば、その規模はMSFTのOSを遥かに凌駕する。最近私が見た光景はその布石では無いだろうか?




有望なA・Aに比べてGOOGやFB、MSFTは迷走気味だ。特にネット広告事業に依存しすぎたFBとGOOGは。またMSFTもクラウド事業を除けば何か有望な物があるだろうか?取り敢えずノリでネット動画事業に参入しようとしたり、ノリでSNSを買収したり、またパソコン市場では、AAPLを遥かに凌ぐOSシェアを抱えているがスマホOSでは惨敗だ。


GOOG、週足チャート





やはりもし私が避けるならGOOGだろう。あまり金にならない薄利多売の検索エンジンネット広告はもはや時代遅れ。勿論株価の伸びもそれに似合ったちょー低速。AAPLやAMZNが5倍になる間に2倍程度。また動画事業はストリーミング系や新興に押され、慌てて有料にしたりと行きあたりばったりだ。



昔はネットの入り口だったGOOGも今やスマホのアプリから直接飛ぶんで迂回されまくり。なんとかアンドロイドを抑えているしGメールもあるが、株価見るのに検索なんてしないし、メールなんて月いちベースでしか使わん。つまりかつてのハイテクの覇者にも焼きが回った訳だ。自動運転も開発してるそうだが、グーグルマップの精度や規格が車のそれに適合しているのだろうが。どう考えてもAAPLの後塵を拝しているだろう。



今やGOOGの作るサービスには優位性が無く、すべて競争に晒されるように。株価もそれを反映した数字となっている。もし私が買うならAMZNとAAPLくらいか?そしてトップファイブで外すなら絶対GOOGだ。今のGOOGにはかつては存在した好奇心にそそられる物が何一つ無い。



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2020/08/05

【大爆発】中東レバノンのベイルートで爆発事故







亡くなられた方のご冥福と、一日も早い復興を。




日本とはあまり縁の無い地中海に面する中東の国レバノン。最近では昨年の年末にルノー・日産連合の元会長であるカルロス・ゴーン被告が高飛びしたことで有名になりました。その首都ベイルートで8月4日、現地時間の18時ごろに港湾の倉庫で大爆発がありました。



一度目の爆発後燃え盛る倉庫、そして2度目の大爆発で大規模な衝撃波が発生、多くの建物が倒壊、半壊し犠牲者は執筆時点では113名。今後の救出活動でさらに増える模様。


まずはこちらを。




文明の交差点に位置するレバノン。ペルシア世界とアラブ世界、正教会とキリスト教、アフリカ、アジア、ヨーロッパの境目にあり、また地中海、紅海、ペルシャ湾を陸路で繋ぐ、いにしえの時代から、ヨーロッパとアジアを繋ぐシルクロード、香辛料の交易における要所として栄えてきました。しかしながらオスマン帝国の衰退により権力の空白地帯が発生、欧米列強により植民地化されシリアなどと共にフランスの植民地として支配を受ける。カルロス・ゴーン被告がレバノンとフランスの国籍を持つのも、その背景には歴史的経緯があるのだ。またフランスには多くのレバノン料理のレストランがある。そうケバブ屋だ。



報道によれば、今回爆発したのは港湾の倉庫で保管されていた硝酸アンモニウムとのこと。硝安とも言われるこの物質、一度は聞いたことはあるだろう。気体である窒素をハーバーボッシュ法によりアンモニアとして固定したものだ。窒素は元々自然界には液体や個体の状態では殆ど存在せず、気体の状態で存在する。それをドイツの科学者が工業化の大量生産法を確立したのが始まりだ。



ドイツでは平時では空気からパンを生産し、戦時には空気から爆弾を生産する。





これのことである。硝酸アンモニウムは植物の必須栄養素であるKPN(カリウム、リン、窒素の原子記号)を含むため化学肥料として頻繁に用いられる、比較的調達が簡単な物質だ。第二次世界大戦後の人口爆発を緑の革命により支えたのもこれである。またそれに少量の軽油や灯油、ガソリンを混ぜると発破工事に使われる爆発物となる。発破工事と聞くとダイナマイトと思われるかも知れないがトリニトロトルエンから製造されるダイナマイトは高価であるため、殆どが硝酸アンモニウムだろう。



補足だがトリニトロトルエンからダイナマイトを製造したのは、我々のよく知るノーベル賞の創設者であるアルフレッド・ノーベルで、窒素の固定に成功し爆発物の大量生産に道筋を付けたハーバーさんとボッシュさんも勿論受賞している。強力な爆発物を作った人にもれなく与えられる名誉な賞として、その後もノーベル賞は核爆弾を理論化したり、実験、開発した人物にも与えられた。最近では全ての質量がエネルギーとして開放されることで水爆のウン億倍とも言われる破壊力を有する反物質の研究者にもこの賞は与えられているらしい。ノーベル賞の爆発物大好き遺伝子は脈々と受け継がれているのである。


こちらの記事ね。
CERN、お粗末過ぎる研究内容







話が大分逸れてしまったが、事故の原因は溶接工事との一報だ。硝酸アンモニウムと言えど簡単には爆発しない。背景には地中海世界の気候が関係するだろう。地中海と言えば夏に高温、乾燥することで有名だ。もちろん高温、乾燥するため、木材の建築物は無く、その殆どが石やレンガ造り、また最近では鉄筋コンクリート製だ。もし日本の様な木材の建築物が多ければ、毎年確実に全て燃えていただろう。それほど高温、乾燥するのである。



アイキャッチ画像からもその様子が伺えるが、真っ青な何も遮るものが無い太陽は、地面を容赦なく照り付け、地表近くは60度にも達する。そこに乾燥が加われば全く火の気が無いところからも容易に発火する。このような環境では、誰かが近くで料理をしていたり、タバコを吸っていたりと、ちょっとしたキッカケで離れた場所にある紙、木、布などは発火する。まったく触れていないにも関わらず飛び火するのである。



今回も溶接か漏電かは分からないが、たまたま発火しやすい物が近くにあり、燃えだした物の近くに農業用の硝酸アンモニウムが多く保管してあったのだろう。砂漠の国なんで、農業のために船で大量に硝酸アンモニウムが運ばれ、港湾の近くに保管されていても不思議はない。そこで溶接を始めたため何かが燃えだし小さい爆発が起こる。この爆発で延焼がさらに広まり、また爆発により溶接のための燃料が漏れ出したか、車のガソリンか、何らかの燃料が硝酸アンモニウムと混ざり合う事で今回の大爆発に繋がったのである。大方の見解としてこんなもんだろう。




硝酸アンモニウムから作られる爆弾は強力だ。また安価に簡単に作られるためテロリスト御用達の爆弾だ。100人以上が犠牲になったホクラホマ連邦政府ビルの爆破テロにもこれが使われた。少量でビル一棟を倒壊させる破壊力を持つのである。2年ほど前に中国・江蘇省で起きた大爆発もこれが噂されている。




今回の爆発で旧宗主国のフランス政府はいち早く災害支援を表明し、救助、救出、遺体捜索、医療支援のために軍用機3機を送るとのころ。また爆発の規模が大きく市街地に近い事からも犠牲者の数は膨れ上がるだろう。我々が食料を必要とする限り、硝酸アンモニウムは無くてはならない物質だ。「パンを食べるな」とは言えないため、今後も世界中で幅広くこの物質は使われるだろう。つまり今後もこういった爆発は無くなることはないのである。





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2020/08/04

【一家心中】セブンシスターズ








世界で一番の金持ちと言えばAMZN株式の10%を保有するジェフ・ベゾスだが、その額20兆円に及ぶとか。つまりAMZNの時価総額は200兆円と言えるわけだが。最近離婚したマッケンジー元夫人に資産の25%を支払ったにも関わらずこの額だ。因みに女性で世界一の金持ちはそのマッケンジー元夫人だとか。つまり元々二人で28兆円ほどの資産を保有し、4分の1にあたる7兆円ほどがマッケンジー元夫人の取り分だ。



勿論上記の話は直近の株高が反映された結果であり、離婚した当時の資産額はもっと低かっただろう。因みに当時AMZN株はボロクソに言われ、「婦人と共に歩んできて成功したのに、幸運の女神が去った今AMZNの成長は鈍化する」とか、「婦人によるAMZNの爆売りで株価の下落は避けられない」とか、勿論株価はトランプ相場後の暴落もあり低迷。



話が大分逸れたが、このベゾスに匹敵する金持ちが大昔に居たとか。そうスタンダード・オイルの創業者、ジョン・ロックフェラーだ。その資産総額を現在の貨幣価値に換算すると20兆円とも30兆円とも言われている。石油事業の独占により暴利を貪ったスタンダード・オイル、しかしアメリカの世論がそれを良しとせず、作られたのが反トラスト法、つまり独占禁止法だ。かつてはAT&Tもアメリカ政府の標的にされ、アンチトラスト法により解体、ベライゾンとアメリカの通信市場を二分することに。AMZNはどこまで膨らむのだろうか?同じ運命を辿るのだろうか?



AMZN、週足チャート






さて、アメリカ世論の標的となり反トラスト法により解体されることになったスタンダード・オイル。1911年にシャーマン法(独占禁止法)により34社に分割され、いろいろな石油会社が誕生した。しかしその後、2つの世界大戦、イラン革命やエネルギー革命、、中東戦争、オイルショック、OPECの設立、産業構造の変化から、石油産業のアメリカ経済に占める地位は低下していった。かつての巨人もそれに伴いその地位を失っていき、独占的とは見なされなくなり石油産業は統廃合を繰り返した。


そうして生まれたのがセブンシスターズだ。共通の親としてスタンダード・オイルを系譜に持つ七姉妹だ。その後も石油産業の地位の低下は続き、かつてのセブンシスターズは今では五姉妹、ファイブシスターズにまで集約された。



スーパーメジャー
1、エクソンモービル(2014年度・売上高3941億ドル)
2、ロイヤル・ダッチ・シェル(2014年度・売上高4211億ドル)
3、BP(2014年度・売上高3587億ドル)
4、シェブロン(2014年度・売上高2004億ドル)
5、トタル(2014年度・売上高2361億ドル)
6、コノコフィリップス(2014年度・売上高555億ドル)




コノコはおまけ。しかしドットコムバブル崩壊後に、BRICSの経済成長によるエネルギー需要を当て込み、投機的な資金も相まって大幅に石油価格が上昇。再びかつての巨人はその地位を取り戻すかに見えた。リーマンショック前夜のことである。しかしその後の経済危機、そしてシェールオイル革命により大河の流れを覆すまでには至らず。また世界最大の石油埋蔵量を誇りアメリカと何かと対立する、ベネゼエラやロシアの力を削ぎたいという大国の政治的な思惑もあるだろう。ロシアの首を〆るのは簡単で、石油価格が低迷すれば良いと言う訳だ。




その石油産業の地位の低下は現在進行系だ。経済に占める石油産業の地位の低下は、新興の持続可能なエネルギー開発などに押される形で留まること無く、また環境問題のやり玉に上がり、かつての巨人も今では見る影も無いほどの小人となってしまった。



その小人を容赦なく踏み潰したのが、今回のコロナウイルスだ。原油価格先物は一時マイナス価格となるなど、かつての巨人はウイルスにいとも簡単に踏み潰されるほど小さくなった訳だ。また石油価格が下落した分を増産で補い収入を維持したい、産油国各国の囚人のジレンマで供給は留まることを知らず、しかし今回のコロナにより人、物のフローが途絶え実需はさっぱり消えてしまった。




https://www.nikkei.com/




石油メジャーは全滅だ。前年同期比ではどの企業も半分以下。また年率換算では、スーパーメジャーの2014年度の売上高には遠く及ばない。精製、輸送、販売などの下流部門の割合が比較的大きいXOMが少し健闘しているが、それでも赤字だ。油田開発の上流部に重点を置くそれ意外の企業は、石油価格の低迷から保有する油田の減損処理に迫られ大幅な赤字だ。また現状の人や物の移動の制限がいつまで続くか分からない状態では、この流れは継続する公算だ。



第一四半期決算で多くの企業が減配や無配に転落。今回の第二四半期決算で石油メジャーの減配は今の所聞かれていないが、このままではジリ貧だ。配当の源泉である利益が無ければ息が詰まるのも時間の問題と言えよう。



市場のコンセンサスは1917年、1918年のスペイン風邪と同様、今年冬の第二波が第一波を遥かに凌ぐ規模で襲い掛かるというものだ。今は春一番が通り過ぎ、夏の気温上昇により小康状態といったところか。しかし小康状態を良いことにクラスターの種をばら撒いているが現状で、冬本番となれば撒かれたクラスターの種が芽を出し、大輪を咲かせる可能性が囁かれている。高配当のエネルギーセクターは手出し無用だろう。現状、必要なのは石油では無いのだから。




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2020/08/02

【暴落定期】BTIのGE化が止まらない!!







タバコ産業はオワンコの産業と言われて久しい今日この頃、7月最終日の半期決算を受けまたBTIが大暴落。決算前から売られ始めたのは公然の秘密ww。もちろん他のタバコ会社同様、売上本数の減少を値上げで補う斬新なスタイルで、一応売上は微増を確保。しかしながらコロナショックの影響は避けられなかった模様。



「臭いものには蓋をしろ」を字で行くような、残念な投資家ブロガーは全員スルーした今回のBTIの半期決算。もちろんツイッターでも全く触れられていない。その背景には、



1、残念な投資家であることを悟られたくない
2、損失に触れられたくない
3、出来れば見なかったことにしたい
4、吾輩は石である



And the impact of COVID-19 of approximately -4% on adjusted revenue in the first six-months of 2020

We maintain our medium-term post COVID-19 guidance of 3-5% constant currency adjusted revenue growth and high-single figure constant currency adjusted diluted EPS growth



細かいところは全部端折って、今回の決算はコロナの影響で売上高が予想より4%減少。今年通期のガイダンスが3%から5%成長だったのが、1%から3%に引き下げられた模様。上の英文では触れていないけど、EPSになっているんで自社株償却でもするのかな?それとも引き下げられたのはアナリスト予想かな?因みに売上高は前年同期比プラス0,8%と、あまり芳しく無く、世界中で10%単位でボンボン値上げしてんのに、全く売上高に貢献していない。つまり、


1、予想未達
2、ガイダンス引き下げ
3、アナリストの勝手な予想は知らんし、どうでもいい



とまあ、あまり良くない決算なのですが、今後の展望も結構暗く、ブレグジットによる経済の混乱が目前で、未だ終わらないコロナ旋風、ドル安ポンド高が今年後半は効いてくる模様。全世界でタバコを売っているとは言え、その4分の1を占めるアメリカ市場からの収入がポンド高で圧縮される。



勿論会計はポンド建てでなされるため、ポンド高に傾けば企業の収益は減る。日本の輸出産業が円高で利益が削られるのと構図は一緒で、最近の日経が安いのも円高の影響だ。まあ他の産業が軒並みレミングのデスマーチの中、タバコ産業は健闘している方だが、だったらコロナショックの特需があるMAGAFとかのトップファイブで良いんじゃね?



一応ポンドル、月足チャート、上方向がポンド高ドル安





一見するとずーと下落しているジェームズ・ポンド君。しかしこれは月足のチャートである15年ほどの傾向で、短期的な直近の傾向はポンド高だ。そしてトレンドラインを上にブレイクしたことや、FRBによる量的緩和で暫くは、短期的な傾向としてはポンド高になる公算。



リーマンショックの時は殺人通貨のボラリティーをフル稼働させることで、思いっ切りポンド安に傾き、そのお陰で英国経済は残念なPIGSとは対象的にある程度体裁を保っていられたが。。これといった大きな雇用の受け皿になる産業のない英国は、ポンド高に傾けばすぐに砂上の楼閣で、裸の王様であったことがバレる模様。まあ今回のコロナショックで人や物の移動に制限が掛けられたことは、ブレグジットのリハーサルとしは上出来だったのではないでしょうか?国境が閉まるとはつまりそういう事なんで。



英国に残された産業は、皆さんご存知の通り配当に税金が掛からないタックスヘイブンをフル活用したファイナンシャルセクターか、アデルやワインハウス、ボウイ、ビートルズ、クイーンに代表されるロックンロールの輸出産業くらいしか無いわけで。あとは美味しいことで悪名を轟かせる英国料理。なんでも日本のカレーも由来は英国とか。道理で美味い訳だ。





そういう訳でBTIを定期獲得。買ったのは決算発表前日で翌日暴落が直撃。丁度アメリカのGDPが事故ったことで下げていたが、この流れは継続しないのが明白だったので。まあ悪い決算が来る予感はしたが、入金されたタイミングだったのと、現金を抱えて良い局面では無い事から過失割合は40%ほど。直近の売られ方やロックダウンでタバコ屋が閉まったり、サプライチェーンに傷が付くことから、今回の暴落は予見できた。



まあアメリカの四半期GDPによる売りの流れが継続しないことを当てたので良しとしよう。アメリカのタバコセクターの底堅い値動きに対して、英国企業は何故こうなった?まあPMの決算も悪かったが、こちらは今後ドル安で売上や利益が上振れる。




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