2019/07/07

40代、50代必見、55歳から始める積み立てNISA戦略、50歳からでも資産1億



もし今55歳の人がいるとしよう。やっと子供が独立し、社会人生活も晩年。しかしながら子供の手が離れたばかりで、住宅ローンの支払いも終えたばかり。老後の備えは、すべて現金の預貯金500万円ほど。定年まで後5年で、年金が受給できるのは65歳となる10年後。退職金は1000万円ほど。妻はパートでレジ打ち。月8万円ほどの家計収入をもたらす。

平均を若干下回る資産残高や給料、退職金だが、中央値としては妥当だろう。平均とは、そもそも少数のお金持ちに左右されやすい。こういった家計も多いだろう。国民全員が大企業に雇用された、共働き世帯ではないので。また普通の家計なら、老後の備えに取り掛かれるのは、やはり55歳以降になってしまいがいちです。人生の三大費用として、教育資金、持ち家、これらが先に降りかかってきます。

果たしてこの人は、積み立てNISAを始めるべきなのか?それとも、もっと最適な選択肢があるのだろうか?

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まず絶対やってはいけないのがこちら。
1、退職後、年金が受給できるまでの5年間、もし年間の生活費が300万円なら、1500万円必要だが、この1500万円を割り込む可能性がある選択は避けるべき。退職金と貯金で1500万円なので、それを割り込む可能性があるなら、いかなる投資もするべきでない。1500万円以上あり、その余剰資金で初めて積み立てNISAなどをやるべき。積み立てNISAと言えど、丁度5年後に勝っているとは限らず、もし老後の生活費を投資に回し、5年目の退職時に不景気の大暴落が起きた場合、年金が受給できるまでの期間の生活費が無くなる可能性も。生活費に補填するために、暴落したETFを売却しなければいけないなど、愚の骨頂。そういった不測の事態を避けるためにも、投資は余剰資金でやるべき。
またもし日々のキャッシュフローがマイナスになるなら、妻はパートを止めるべきではない。未来の生活費を取り崩すことになるのだから。また退職金が満額貰えない可能性が出る、早期退職も慎むべき。逆に、定年後の再雇用や、妻のパートの継続は、老後の安心に繋がる。またある程度の労働は、健康やボケ防止に一役買う。趣味をお金に変えるのも一考。

2、今ある500万円を特定口座やNISAで、一括あるいは、時間の分散がなされない投資は避ける。もし投資の経験が長く、相場の流れを読めるなら、否定はしないが、初めて投資するなら、言語道断。特に男性の場合、射幸心を煽られやすく、負けるとむきになる傾向があり、損失を取り戻すために、さらにリスクの高い投資をすることになりかねない。
もし経済も株価も、配当も右肩上がりなら良いが、そんな都合良くいかない。5年しか期間がとれないNISAの場合(ロールオーバーで10年)、複利の力が働きにくい。そのため、株価が下がった時の損失分を複利の力で相殺できない可能性が出てくる。、また退職後から平均余命までの35年を考えれば、税制優遇の5年ないし10年は、あまりに短すぎる。そのため、積み立てNISA以外の選択は避ける。取り敢えず20年あれば、複利の力も働くし、年間の枠が40万というだけで、義務ではないため、無理があるなら、積み立てを停止するだけ。正し何度も言うが、売却に追い込まれる選択は避けるべき。売却する時が株高とは限らない。また分配金の出ない金融商品は避けた方が無難。老後の資金を増やすのが目的ではなく、生活費として年金と共に、日々の支払いに活用していくことを想定するべき。そもそも分配金も非課税なため、もし余裕があるなら、再投資に回すこともできる。つまり、分配金の有無は選択肢を広げる。

3、「この程度あれば大丈夫だろう」といった根拠の無い安心。また、「生涯現役だから宵越しの銭は持たぬ」といった幻想。根拠の無い安心に胡坐を掻くくらいなら、質実剛健な慎ましい生活を心がけるべき。人生一寸先は闇で、いつ大病を患うか分からないし、怪我や事故にあうかも分からない。いつ何が起きても構わないように、ある程度の備えは必要。しかし、割高な掛け捨ての保険の支払いに苦慮するくらいなら、積み立てNISAに、その分の保険金を支払うべき。医療費は、国保があるので負担の程は知れているし、最悪の事態が起きても家族に遺産が残せる。保険で治療費は賄えても、残された家族の面倒を保障してもらえる訳ではない。そもそも人間いつか必ず死ぬ。小さい子供がいるならまだしも、老い先の知れた、老いぼれの死亡保険なんて愚の骨頂。確実に高い保険料に、安い払い戻しとなりそう。そんな葬式代保険なんて、保険会社の合法的な詐欺もいいとこ。





絶対しなければいけないこと。
今すぐ家計を見直し、夫婦2人で年80万円分の積み立てNISA資金を確保すること。これは上記の通り、1500万円とは別枠で準備するべし。もしこの金額をすぐに捻出するのは難しくても、できる範囲での投資額から始めてみるのも悪くない。重要なのは行動することなのだから。一時的な損失は出るだろうが、20年という長期では、確実に老後に寄与する。指数の平均的なリターンなら、年7%程のリターンが期待できるので、つまり5年積み立てながら複利で運用した場合、最終的に80万円ほどの運用収益が期待でき、約500万円ほどの資産となる。VTIやSP500、DJIに連動する金融商品なら年2%ほどの分配金が期待できるので、500万あれば、月々の生活に1万円分の余裕ができることになる。分配金は消費に回しても、過去の傾向から、資産は値上がりするし、増配により分配金も増える。また、分配金を再投資に回せば、残された積立枠が70万と、積み立て資金の緩和に繋がる。

もし定年後の60歳後に再雇用して年金受給の65歳まで、もしくは、現在50歳なら老後資金はさらに余裕ができる。何事も遅すぎるということは無いのである。夫婦2人で年間80万円、一月約7万円積み立てた場合、10年後にはさらに老後の資金が心強く。積み立て額が800万円、運用収益が350万円、資産は1150万円となる。この場合月々の分配金は2万円ほどに。
月7万円を複利7%で積み立てた七七モデル



七七モデルなら14年で2000万円ほどになる。月々の分配金は4万円ほど。しかし実際の運用では、積み立てNISA枠が40万なので、分配金は全て再投資される訳ではないのでご注意を。例えば、40万円投資した場合、分配金からは再投資できないことになる。合計で40万円分の枠になるので、外部からの現金と、分配金の合計で40万円となる。しかし14年で2000万円ほど構築できれば、新たに資金を投入しなくても、分配金を再投資するだけで、次の年以降は一人分、40万円の積み立てNISA枠を埋めることが出来る。また上述の55歳の男性の場合60歳の定年後、5年間再雇用か、パートでも見つければ、10年間積み立てることは十分可能と言える。65歳以降は、年金が貰えるし、分配金の再投資で、ある程度の積み立てNISA枠は埋まる。つまりもし今55歳なら、今月から積み立てNISAを始めるべきだと言えよう。

因みに七七モデルで積み立てNISAを夫婦2人で20年間運用した場合、3600万円程の資産になる。それ以降も、もちろん税制優遇は受けられる。1年ごとに、一番古い積み立て枠は、特定口座に移行されるが。ただしそのころには、恒久的な制度になっている可能性も。つまり積み立てNISAは、投資してから税制優遇が受けられる20年間が継続するのは、最初の投資から20年後の最後の投資を追え、最後の投資の税制優遇が終わるのは、そこからさらに20年後の、足掛け40年のロングランと言える。

また、もし65歳まで働けることが確実なら、今ある現金や、5年後の退職金を特定口座に回すこともできる。もちろん年金が貰える65歳までの生活資金や不測の事態に備えたお金を別枠で準備したうえで。積み立てNISA枠とは別に、特定口座に毎月10万円ほど、VTIやVOO、DIAに回せる選択肢も出来る。
この場合、55歳以降毎月17万円を積み立て、複利で運用するため、65歳で積み立てNISA枠1150万円、特定口座で1700万円、ざっくり3000万円ほどの資産ができる。つまり、年金を受給する時には、それとは別に月々6万円ほどの分配金が期待できる。

これなら、次の10年は資金を準備せずとも積み立てNISA枠を夫婦2人分、ある程度準備することができる。また65歳なら、介護や医療費もそこまで掛かるほどの高齢ではないので、取り崩す必要もないだろう。





月6万円の分配金を年金の足しにして、すべて生活に回してもいいし、資金を取り崩しながら、月10万円ほど、消費に回してもいいだろう。それでも資産は増えていくのだから。なぜなら、3000万円が7%で増える場合、年間リターンは210万ほどになる。つまり年間120万円取り崩しても、差し引き90万円再投資していることになる。資産効果とは、それほど強力に働くのだ。

また75歳まで20年間、17万円の積み立てを継続できるなら資産は8500万円程に。つまり50歳で貯蓄が無くとも、70歳になるまでの20年間で十分に老後の資金を作れることを意味する。
もちろん今ある現金を一括投資して、退職金も貰ったあとすぐ一括投資すれば、期待リターンはさらに良くなる。だがなぜそれがいけないのかは上述の通り。

今これを見ている20代の人も、50代の人も、絶対やらなければいけない事は、
1、出来るだけ直ぐに始めること。
2、少しでもいいから始めること。
3、正しい運用を行うこと。

例え月3万円分、毎日千円でも、期間が長く取れれば、それだけで大金となる。ちなみに世界一の投資家、ウォーレンバフェットの資産の99%以上は50歳以降に作られたと言われている。つまり、50代でもぜんぜん遅くないし、30年あれば、99倍になる可能性を秘めている。それは例え10万円でも、1000万円ほどの資産になることを意味する。また積み立てNISAは20年間非課税になるだけで、イデコの様な払い出しに制限がある訳ではない。老後の資金としての特性が強いイデコは引き出しに年齢の縛りがあり60歳までは引き出せない。つまりあまりお勧めはできないが、毎月3万円積み立てて、10年後にマイホームの頭金にしたり、子供の教育資金として流用することもできる。それこそがイデコには無い、積み立てNISAの利点と言える。複利の力は時間の経過に伴い増大するため、出来るだけ長い期間を確保するのが得策だが。



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