世界中で株価が大幅な調整をしています。今回の下落の発端となったのは、アメリカの予想以下に留まった雇用時計だが、背景には膨れに膨れ上がった風船が存在する。また日経平均に至っては、ブラックマンデーを超える過去最大の下落幅で、下落率でも過去二番目。世界中のマーケットを見渡しても段違いの下落だ。背景には直近のドル円の大暴落がある。
日本の株価指数だけ別格な下落を誇っており、日本人の私は誇らしいが。。。アメリカや欧州の下落がそれ程でもないと感じる人もいるかもしれないが、もちろんそれは目の錯覚だ。最近まで超円安が話題になっており、1ドル160円以上で推移していたが、今日の相場では一時141円まで、ほんの数日で12%ほどの大暴落。
日経4万の高値からはすでに20%ほどの下落で、今日一日で12%の下落。長い陰線、そしてVIX的にも短期的なセーリングクライマックスの香りだ。まあこれは喜劇なんで、長期的な下落相場の入り口に過ぎず、何度も上下に揺さぶりながら最大限の金額を巻き込み、最大限の人数に、最大限の不幸をまき散らすと相場が決まっているのだが。。。
そもそも中央銀行の中央銀行とも言われるFEDは、早急な利下げは行えない。なぜって?超高インフレを起こしたという失態がトラウマになっているからだ。緩和したくても出来ず、高金利で政府ですら借入を増やせない、もはや悲劇だが世界経済は八方塞がりな状態だ。唯一の特効薬があるとすれば、ゼロ金利からの量的緩和だが、そこまでの道は果てしない。今後のFEDの対応は、世界経済の失速に合わせて利下げをする程度で、流れを変えるまでには至らないのが大方の見方だ。
今この記事を読んでいる方の多くは、外国株に投資しているだろうが、例えアメリカ株に投資していようともこの呪縛からは逃れられない。SP500指数は高値から9%ほど下落してるが、そこに12%の為替損が加わるので、どこに投資していようともどう20%程度の損失は避けられない模様。
また逆にあなたがアメリカ人であったとしても全く同様だ。SP500 指数の下落が9%ほどで済んでいようが、ドルの価値が毀損しているので、やはり同様の結果となってしまう。もちろん助かる道はあったのだが、日米の中央銀行の方向性を敏感に感じ取るという芸術性が求められる。日本は極度の円安や物価高で、それらを封じ込める為に金利は上昇傾向。アメリカも直近まではインフレに対抗するために金利は高値を維持してきたが、完全に流れが変わったのが今回の雇用時計だった。
このようにして、アメリカはFEDの利下げを織り込みに行く値動きで10年物の金利は低下。逆に日本はインフレや行き過ぎた円安に対抗するため金利は上昇。そして日米の中央銀行の方向性の違いから、ドル円の大暴落へと繋がるのである。もちろんドル円が短期的に大暴落したからといって、この程度で済むとは限らない。1ドル140円台はまだまだ円安なのだから。幸運なことに物価高は若干落ち着くのと引き換えに、投資家が庶民の不幸を一手に引き受ける構図だ。
ドル円140円台では、日銀が方針転換を迫られるほど円高な訳ではなく。また行き過ぎたバブリーがちょっと収まった程度では、FEDがスタンスを大きく転換するほどの理由にはならない。今後もこの流れが続く公算だ。またFEDの利下げは今まで通り、景気の流れに追従する形で行われ、景気の流れに先行する形とはならないため、悪化すれば少しの利下げ。また悪化すれば少しの利下げ。と、投資家を満足させるものには決してならず、逆に投資家が失望する形となり、景気の谷はより深く、より長くなるだろう。山高ければ谷深し。。。
なぜここまで山が高くなってしまったのか?FEDの利上げが不十分だったのか?これは私見だがFEDの利上げが不十分だったとは思わないし、今まで一度も利下げの誘惑に駆られなかったのは上出来だ。ケチを付けるなら1年早く利上げを開始しておくべきだったが、これは私たちが神の視点、つまり未来から過去を見ているから言えることで、コロナの後遺症が残る当時の状況では難しかっただろう。お陰様で今後の喜劇を楽しめる訳だが。。。
さてなぜFEDの利上げがここまで長引き、そして株価は高値を維持できたのか?これは非常に単純で、世界のマネーサプライが増えたから。これに尽きる。世界中のお金の量が増えるなら当然株価は高値を維持出来るし、時には高金利を凌駕する。日本も欧州もアメリカも政府支出が前年よりも減った年などない。特に防衛費の増加は顕著で世界共通だ。そしてウクライナへの武器の援助もその要因だ。
FEDの利上げが開始されて以降、確かに高金利は良く効いた。シリコンバレー銀行など多数の銀行を潰す程には。。。しかし未だにリーマンショックがトラウマとなっており、リーマンショック病の患者には、頭に同じ轍は踏まないと刻まれている。金持ちざまあや、市場原理に任せるといった流れには当然ならず、政府保証で全額救済。
FEDの利上げが開始されて以降、確かに高金利は良く効いた。シリコンバレー銀行など多数の銀行を潰す程には。。。しかし未だにリーマンショックがトラウマとなっており、リーマンショック病の患者には、頭に同じ轍は踏まないと刻まれている。金持ちざまあや、市場原理に任せるといった流れには当然ならず、政府保証で全額救済。
そしてロシアのウクライナ侵攻。FEDの利上げ計画が崩れたのはこの辺からだろう。時同じくしてアメリカのマネーサプライが、利上げに伴い減少していたのが反転。そして世界のマネーサプライも上昇の一途を辿る。取り付け騒ぎが起き、1秒間に100万ドルの速さで流出する預金。しかし銀行の持っていた米国債が金利の急騰で価格は暴落。お金のない銀行を救うには、当然お金が必要で、複数の銀行を救うには然るべき金額が必要だが、それがマネーサプライの減少を逆転させた。
ウクライナ侵攻による世界各国の政府支出の増加。そして銀行の預金者を救うための莫大な政府支出。これらが世界のマネーサプライの増加を加速させ、FEDの利上げ計画が軌道を逸れて行く要因となっていく。もはやどの国も多かれ少なかれ政府支出の多くは借金で賄われおり、インフレが苦しいといいながら喜々として借金を重ねるスタイルで、インフレをインフレで解決させようとしてきた。
ウクライナ侵攻による世界各国の政府支出の増加。そして銀行の預金者を救うための莫大な政府支出。これらが世界のマネーサプライの増加を加速させ、FEDの利上げ計画が軌道を逸れて行く要因となっていく。もはやどの国も多かれ少なかれ政府支出の多くは借金で賄われおり、インフレが苦しいといいながら喜々として借金を重ねるスタイルで、インフレをインフレで解決させようとしてきた。
ウクライナが。中国が。防衛費が。インフレ対策の予算が。とあたかも真っ当な理由で借金を増やし、マネーサプライを増大させ、またインフレを加速させ自分で自分の首を絞める最近の流行だ。ここに来て変化が見られたのが上述の日米の中央銀行の方向性の違いと、戦争を終わらせるというトランプ氏の台頭だ。そんなことをすればマネーサプライが減ってしまうではないか.せっかく世界中でウン十兆円とも言われる防衛費の増大やウクライナ支援でマネーサプライを増やしてきたのに。。
皆さんもご存じの通り、戦争はやたらと儲かる。当事者以外は。。。。それは死の商人という言葉が流行るくらいには。焼野原となった日本が早期に復興できのは、朝鮮戦争の戦争特需があったからと言われるくらいには儲かる。また小さい商店が第一次世界大戦で、食料から船まで輸出し、一夜にして三井、三菱と張れる商社になれるくらいには儲かる。その後の戦後不況であっという間に鈴木商店が潰れるくらいには儲かる。世界恐慌で25%の失業率を出しながら第二次世界大戦で完全雇用にもってこれるくらいには儲かる。戦争とはそのくらい儲かるものなのだ。当事者以外は。。。
世界一の死の商人と言われるアメリカ。表向きは戦争反対とか言いつつ、言ってることとやっていることが正反対。イスラエル然り。ウクライナ然り。戦争反対したいなら、戦争するための武器を供与しなければいいのでは?形だけは消火ホースを持ちつつ、実際は火に油を注いでいる。アメリカ経済が軍産複合体と言われるくらいには、軍需産業はアメリカ経済にとってまあまあ重要なのだ。
旧東欧諸国のNATO化計画もそこに含まれる。政治的にはすでにNATOに加盟しているが、旧ソビエトの装備を使用してきたバルト三国やポーランドなどが、ウクライナ支援の名のもとにこぞって旧式装備の処分場としたのが実際のウクライナ支援の実態だ。本当に支援したいなら、アメリカの最新の兵器を買ってウクライナに送ってやればいいんじゃね?
しかし実際は逆で、ウクライナ支援を口実に古い兵器をあちらに送り付け、実際には自国の防衛を強化するために最新の兵器をアメリカから買っている。これがヨーロッパにおけるウクライナ支援の実態だ。そりゃナン兆円もの予算がアメリカ産を購入していればアメリカの景気は崩れませんよ。それに古い兵器の消耗戦じゃウクライナが勝てるどころか、戦線は膠着するばかり。
ここに来て流れが変わったのが上述のトランプ氏の台頭と、ある程度の領土の割譲は止む無しと考える国際世論やウクライナ市民だ。まあそもそもクリミアはもともとロシアの行政区域だったのをフルシチョフが勝手にウクライナの行政区域に変えたから面倒くさい状態になったんだけど。。一応そこに住んでいる住民が投票でロシアへの再帰属を決定した訳だし。
ドンバス、ドネツクもウクライナ人がロシア語話者のウクライナ人を迫害したのがきっかけで、投票で独立に至った訳で。メディアは不都合なことは報じないので、ただロシヤがやみくもにウクライナに戦争を吹っ掛けたような報道しかなされないが、理由なくロシアがウクライナを襲う訳がない。ロシア系ウクライナ人が迫害されているにも関わらう、それを制しするどころか支援していたのがゼレンスキー氏で。そりゃ住民が独立を選ぶのも当然だよな。同じウクライナ人だったのに迫害されるのだから。。
ウクライナ人だったのにロシア語話者というだけで迫害されたために独立を選び、迫害されないためにロシアに支援を頼んだら戦争になってしまったという。住民が独立を支持したことや、ロシア語話者のウクライナ人の迫害に加担したゼレンスキー氏を鑑みれば、ドンバス、ドネツクあたりはロシア領になっても仕方ないわな。それを領土割譲を頑なに容認せず犠牲が増え続けても、自国民の血は一滴も流れないのだからアメリカも日本もウクライナ領の割譲は認めたくないわな。
それにヨーロッパ情勢が不安定になれば死の商人は儲かる訳で。東シナ海然り。中東然り。しかしここに来て若干世論に変化が見られるようになりましたね。次期大統領候補が戦争を終わらせると言っているくらいには。本気かどうか知らんけど。戦争特需が無い世界経済なんて、かつての戦後不況の轍しか踏まん。
中央銀行の方向性やアメリカ経済の減速、雇用統計の予想を大きく下回る悪化など、あまり世界経済や株式市場にとっては良い状態ではありません。またコロナショックの時の要にパッと落ちて、パッとあがる景気や株価も全く期待できないですね。あるとすれば日本のバブル崩壊型で利下げを出し渋り、最終的にゼロ金利、量的緩和までもっていかされるまで、10年かけて底値を付ける最悪のパターンや、良くてドットコムバブル型やアメリカの70年代で10年ほど横ばいだが短期的には結構上下している。このままSP500が4800まで戻るのならすでに2年半ほど横ばいだから後7年半。そして最高のパターンでリーマンショック型で短期的には落ちるがそこから10年間アクセル全開。皆さんはどれが好みですか?
因みにやり口は汚い国のアメリカは、中国語で美しい国、美国と書くらしい。定かではないが。まあこれはこれで正しいから中国移民が不法入国する訳で。因みに日本語だと米の国、米国と書くらしい。定かではないが。まあこれはこれで正しい。アメリカ人の体の90%がイネ科の植物のトウモロコシ由来の炭素から出来ているのだから。
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