2021/02/03

【アメリカの個人投資家】GMEで4000億円の利益か?





皆さんはBNFと言う人物をご存知だろうか?ジェイコム株で10分ほどの間に20億円を稼いだと言われる通称ジェイコム男だ。俗に言うジェイコム株のご発注事件。みずほ証券の担当者がひと株65万円とするところを65万株1円と入力し、ジェイコム株はストップ安まで暴落。そしてその65万株を買い戻すため買い注文を入れ次はストップ高まで上昇。その間に20億円ほど稼いだと言われるのが上記のBNF氏だ。




今回のゲームストップ騒動で大きく儲けた個人投資家がいるとの噂。アメリカのBNF、35歳の投資家が昨年夏、ゲームストップ株の総発行数の13%に当たる株式を8ドル、80億円分ほど買っていたとの事。もちろんマイケル・バーリ氏ではない。彼も買っていたそうだが、彼は平均取得単価10ドルで17億円分との事。4000億円って、アメリカと言う国はいつも桁が違う。。




事の発端はもちろんREDDITではない。因みにREDDITでそそのかされて買ったロビンフッター達は殆どが負け組だ。あいつらはインフルエンサーやユーチューバーにREDDITで煽られて買った奴らだ。時系列で見ていこう。下記の表は英語のウィキペディアのキャプチャーだが、1月11日に一体何が起きたのか?




昨年の夏、業績が低迷する中でゲームストップの事業を立て直すべく、一人の男がGMEの株式を買い始める。もちろんバーリ氏ではない。ライアン・コーエン氏(ryan cohen)だ。そう彼こそが4000億円稼いだかも知れないと言われる上記の人物だ。



昨年以降、多くのヘッジファンドがGMEに空売りを仕掛けていたのはお聞きになっただろう。シトロンリサーチやメルヴィンキャピタルだ。その数、フロート株式の120%を超えるとか。株式の殆どはブラックロックなどのETF勢やGS、JPMなどの機関投資家が持っている普段あまり動くことの無い株式だが、それとは別に市場で頻繁に売買されるのがフロート株だ。



昨年の夏に大きくGME株を買った人物は今の所三人ほど知られている。もちろん買った理由は三者三様だ。一人目は上記のマイケル・バーリ氏。買った理由は、勿論株式投資で、市場でGMEが企業価値以上に売り込まれていると考えたから。




そして二人目がライアン・コーエン氏。こちらはGMEの業績を立て直すべく、事業投資の為に株式を取得。この個人投資家のコーエン氏はすでにペット関連の通販サイトで成功した方で、ゲームストップを店舗販売が主体の事業から、ネット販売に転換することで、事業の立て直しが出来ると考えたらしい。彼が買った8ドルの株は、50倍以上の400ドルを超える事に。80億円ほど保有していたので一時4000億円を超えた事に。




そして三人目がユーチューバーでREDDITユーザーであり、インフルエンサーのキース・ギル氏だ(Keith Gill)。ユーチューブで 『Roaring Kitty』(轟音キティー)を運営し、ショートスクイズを起こせるのではないか?と考え、実行に移した人物だ。500万円分ほどのコールオプションを買っており、その後自身のチャンネルやREDDIT上で、ショートスクイズムーブメントを起こした元凶だ。因みに彼のコールオプションは44億円ほどになったとの事。これは私見だが、彼の行動は後々問題になる予感。。。







この画像はキース氏が昨年の8月に投稿したビデオのキャプチャーだ。昨年の段階ですでに株価が50ドルほどまで値上がりするショートスクイズが起こるのはないかと予想している。実際は500ドルに迫るガンマスクイズが起こる事に。




さて話は戻って、今年の1月11日に一体何が起こったのか?キッカケはココからだ。実は事業の立て直しを目論むライアン・コーエン氏がGMEの取締役に就任するニュースが流れたのだ。ネット販売へと事業転換を図るコーエン氏の計画が株式市場で評価され、この日10%を超える上昇を見せる。株価はこの日の終値で20ドル。




ショートスクイズを狙う資金が流入し始めたのがその翌々日の13日だ。株価は50%上昇し30ドルを超えてくる。そこから一週間、少しづつSNS上で噂が広がっていき、マーケットメーカーオプションのガンマスクイズが起こっていく。つまりコールを売ったマーケットメーカーがヘッジの為に現物を取得する「買い」を用いて株価を釣り上げた訳だ。昨年の8月に大きくプラットフォーマーの株価が上がったのもこれだ。そしてソフバンの孫氏が損をしたのもこれ。



その時の記事






後は皆さんのご存知の通り、売り方の買い戻しによる多くの「買い」が入り、そこにロビン君が大挙として押し寄せ、マーケットメーカーの売ったオプションのヘッジ買いも多く入り大暴騰。株価は年初の18ドルから400ドル以上へと跳ね上がる。当時2兆円のGMEの時価総額の売買代金が200兆円の時価総額のAAPLを上回る3兆円だったとの事。




買い方に回った利益の総額は1兆4000億円に昇ったとの事。そしてその3分の1は上述のコーエン氏だ。そして一番損害を被ったのは売り方に回ったヘッジファンドやマーケットメーカーだ。GMEの時価総額3兆円の2倍以上に当たる7兆円以上の損失を出したとか。メルヴィンキャピタルとシトロンリサーチだけで1兆円を超える損失で、その他ヘッジファンドら5000社の損失の合計が7兆円だ。まあ詳しくは自分で記事を読んでくれ。





逆ハンドレッドバガーを達成したファンドもあるだろう。あいつらレバレッジ掛けてるし。メルヴィンやシトロンが反対売買したのは100ドル前後との事。そして損失は100%だったらしい。つまりマージンコールが掛かり、証拠金も無く、業者に勝手に決済されたが損失が残り、手持ちの株を全部売却して資金を工面し返済した模様。直近の下落が噂通りそれだったらしい。







REDDITを見て飛びついたり、大暴騰している所で飛びついたロビン君達の損益は均せばトントンだろう。大勝ちしたのはロビン君ではなくインフルエンサーやユーチューバーで、その口車に乗った短期思考の連中の損益は大したことはない。。どの道「悪銭身につかず」だ。




昨年の夏以降バーリ氏のファンドが一番大きく投資していたのがGMEで平均して100ドルほどで売り抜けたとの噂。奇しくもヘッジファンドの売りが強制決済されたのと同額なのは偶然だろうか?いや、あいつの事だからヘッジャーの踏み上げの買い圧力に自身の売り玉をぶつけた事だろう。





そして、問題のコーエン氏。どの程度まで売買したのかは不明だが、頭のキレる個人投資家だ。この流れが続かない事くらい明白で、企業価値を大きく上回ったなら一旦は売却してもおかしくない。。。値が落ち着いてからまた事業の立て直しの為に投資しても良いのだから。。。もし私だったら売って売って空売りまくった。GMEが3兆円の価値ある訳が無いし、そのうち本質的な価値まで戻る。最悪、現物引き渡せば良いのだから。。果たして往復で稼いだのか?片道か?それとも。。。。






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