2020/08/12

【元凶の元凶】金利暴騰、時間の矢が逆向きに進む時









『皆さんこんにちは、物理学者のブライアン・グリーンですww。皆さんもご存知の通り、現実の世界では時間の矢は逆向きに進みませんが、物理学の世界では可能と言われています。例えば、ワインの入ったグラスを高いところから落とせば、グラスは割れ、中の液体は飛び散ります。では飛び散った全ての液体やグラスの破片のベクトルを180度変えると、ほら、全て元通りになったでしょう?』




さて、現実の世界でも、物理学の世界でも、もちろん時間の矢は逆向きには進まず、逆向きに進むように見えるのは数式や座標の上だけで、実際には一定方向にしか進みません。後は早いか遅いかだけです。アインシュタインの特殊相対性理論によれば、ブラックホールの様な高エネルギー下の環境では、時間はゆっくり進み、エネルギーが高ければ高いほど時間の流れは遅れます。その状態が加速していけばそのうち時間は止まり、そして反転するのでしょうか?




物理の世界でも現実の世界でも時間の矢は逆向きに進まないのですが、ファイナンスの世界では可能と言われています。金利の流れが逆転する時です。週末、週明け一体何が起こったのでしょう?ハイテクが暴落していた影で、ひっそりと10%以上上昇していた米10年物国債金利。そしてゴールドや金鉱株の暴落。そう、時の流れが反転したかのように、全ての物の流れが反転したのです。



米10年物国債金利、日足チャート




もちろん時間の流れが逆転した理由はコレ。金利の流れが逆転したため。下落傾向にあった金利が、トレンドの上限ラインを上に抜け、その勢いで全ての移動平均線をぶち抜いて来ました。もちろん金利が上がれば、金利の付かないゴールドは売られ金鉱株は暴落。債券価格は下落するため、怒涛の勢いで逃げ出す債券投資家。それが金利の上昇に拍車を掛ける。



金利が上がると債券価格は下落するため債券は売られ、その売った資金で買われだしたのが株だ。そもそも債券と株式は天秤の右と左でどちらかが買われれば、もう一方が売られるからだ。しかし金利の流れは時間の矢を逆向きに進ませる。つまり今までの流れを反転させるのだ。



もし株式が買われるならハイテクも買われて当然だろう。株式なのだから。しかし買われだしたのは、今まで売られていたバリューやローテクで、今まで買われていたハイテクは売られだした。当然だ。時間の向きが変わったのだから。配当の付かないハイテクはゴールドと似たようなもんで、上がるから買われていただけだ。







もちろん金利が上がれば、配当の出ない資産は売られて当然だ。ゴールドだろうとハイテクグロースだろうと。緩和マネーで価値の毀損が起こらないように、一時的に現金からその他の資産に移しただけなのだから。価値の保存のために、もしくは値上がり益が期待できるからだ。



さて、一時的に売られたハイテクグロースなどのGAFAM、トップファイブを保有する皆さん、安心してください。もちろん金利が上がれば債券は売られるため、そのうちハイテクにもその資金は回ってきますよ。最終的に株価とは企業収益に収斂するもので、あとは外野である投資家が「買いだー」「売りだー」と美人投票しているだけなので。ケインズ卿に言わせれれば、「株式の本質とは美人投票だが自分の好みではなく、審査員の好みを当てるゲーム」とのこと。そうして醜態な企業でも美人投票で一番になれ、優秀な企業でも残念な結果になってしまう。



まだまだ緩和が続き資金が市場に供給され続けるので、どんな資産でも上がるでしょう。ハイテク、ローテク、バリュー、グロース、ゴールド、クソコイン。ただしコロナの余波を受ける銘柄は避けましょうよ。まだまだコロナ旋風は続き、今後寒くなればスペイン風邪よろしく、二の舞いになるのだから。







最後になぜ時間の矢は逆向きには進まないのでしょう(物理)?それは物質をドンドン押し込めていった時、1次元の点、もしくはそれ以下には落ち込まないため。エントロピーはゼロ以下にはならず、空間や時間にも最小単位が存在するためだ。つまりブラックホールは空間の曲率がゼロでエネルギーは無限大、時間は停止するとされてきたが、これは大きな間違いで、そもそも無限大とは計算不能を意味する。



つまりブラックホールは空間の最小単位までしか収縮せず、それは点である1次元ではなく2次元のヒモだ(超弦理論)。つまり時間の流れは空間の最小単位以下にはならないのである。そして空間に最小単位があれば空間の曲率がゼロにはならず、またエネルギーも無限大にはならないのである。



ブラックホールから光は出てこれないが、曲率がゼロではないため少しは空間が開いており、そこを通って重力は出てくるのだ。まあ早い話、時間や空間をドンドン半分づつに区切っていけば、そのうちそれ以上切ることの出来ない大きさがあるわけだ。通常の物質がそれ以上小さく切ることの出来ない単位として原子があるように。





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