2022/06/02

【キャッシュ・イズ・キング】中央銀行には逆らうな







古い読者の方はご存知の通り、私ほどの資金量を持ってすれば、ある程度市場の流れを変えることが出来るんですよ。ある程度は。。。しかしながらそうは行かないのが中央銀行がしゃしゃり出てきた時だ。あいつら無限に好きなだけ現金刷れるし、って言うかもはや刷るまでも無く、数字をタイプしてクリックするだけだ。



さて、皆さんは量的緩和はどのようにして市場に資金を供給しているかご存知ですか?
1、ヘリコプターからばら撒く
2、金融機関にゼロ金利で好きなだけ貸し付ける
3、金融機関の資産残高に応じて現金を配る
4、金融機関がマイニングしてハッシュパワーに応じて資金を得る


皆さんは信じられないかも知れないが、答えは3だ。因みに金融機関の資産とは、当然ながら国債だ。あなたがたの預貯金は、現金で金融機関に保管されている訳ではなく、もちろん安全な資産で運用されている。そう国債として。。それでも信用創造により、この資産以上の資金を、住宅ローンだったり、社債として貸し出し金利収入を得ている。








量的緩和とはこの金融機関の資産である米国債を、Fedが市場を通して買い付ける行為の事を指す。相手は無限に現金を刷れるFedだ。このFedが無制限の資金を持って市場で米国債を買おうものなら、すぐに債券価格は急騰。そして金利は急落する。株も債権も本質的には同じで価格が急騰すれば利回りないし配当利回りは急落する。




Fedが量的緩和を行えば、市場から債券が消滅し、その代わり市場は現金で溢れる事になる。その資金が行く末は様々な米国債以外の資産だ。例えば土地や株式、社債やコモディティーだったりと。金融機関はもちろんゼロ金利でこれ以上債券価格の上昇が見込めない米国債の処分を進めるし、金利も付かず、値下がり余地しかない債券に資金が向かう事もない。



そのためFedが量的緩和を行えば市場の様々な資産を上昇させることが出来る。誰だって価格が絶対下落する資産なんて買わないし、誰だって絶対上昇する資産があるなら買いたいでしょ?それが量的緩和だ。しかし上昇相場は永遠に続かない。








翻って現在、Fedが行っているのが量的引き締めだ。6月に入った途端、10年物米国債の金利が急騰したのはご存知だろうか?債券が大きく売られている。もちろん売りの主体はFedだ。量的緩和で資金を注入した時の米国債を今度は一転、市場を通して大量に売却し始めたのだ。当然金利は急騰、債券価格は急落、そして市場の現金はそれに応じて減少する。




さて、6月から始まった量的引き締め。米国債を市場を通して大量に売却すれば、その内現金は枯渇する。キャッシュが枯渇していくならそこには、希少価値が発生する。そう、量的引き締めとは現金が輝き始めて行くことを意味する。




Fedが引き締めを行い、大量に米国債を放出すればそのうち買い手がいなくなるのでは?と思ったそこのあなた。元本が保証され、下落したことでより多くの金利が付く米国債の引き受け手は多い。価格が不安定で配当利回りの低い株式なんかよりよっぽど。そう株式を売却してでも米国債を買おうとするのだ。






金融機関の視点で見れば、天井で売った米国債を再び大きく下落した安値で買い叩ける事になる。当然金融機関は米国債を安値で買い叩くし、市場の資金は枯渇し、配当利回りも悪く価格が不安定な株式市場には常に大きな下落圧力となる。



また住宅のような値下がりリスクが出てきた資産には例え高金利であったとしても貸出を渋る。Fedが資金を回収しているのだから当然だ。俗に言う晴れてる日は傘を貸すが、天気が崩れてきたら傘は貸さないというヤツだ。



さて、皆さんは利上げ、量的引き締めの環境下でどのようにして資産を守りますか。資産は作るよりも守る方が難しいのですよ。株式市場でチキンレースの反発取りですか?それともまだまだ金利が上昇し価格は下落する米国債ですか?金利の上昇を背景とした円安ドル高、ドルで資産を持つのも一手ですよ。アーストラビスタ、ベイビー。



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