2020/07/27

【蝗害】イナゴの大群ロビンフッターズ







最近、世界各地を襲うトノサマバッタの大群を耳にした人も多いのではないでしょうか?一匹、一匹は非力だったとしても、チリも積もればとてつもない力を発揮し、農作物を世界的規模で食い荒らす。その数6000億匹とか。因みに2ヶ月で20倍になるとか、ならんとか。。。



ケニア、エチオピア、中東、インド周辺では、すでに穀物の収穫量の大幅な減少が予想され、今後冬から春にかけて2億人が飢餓に瀕するとも言われている。また最近では中印国境を渡り、人口大国の中国でも広まり始めている。



只でさえ人口が多く世界中から食料を買い漁り、資源価格の高騰を招いてきた中国で食糧危機が起これば、さらなる資源価格の高騰は避けられない。食料を海外からの輸入に頼る日本は、現在のコロナ禍による収入の減少と食料価格の高騰というダブルパンチが襲う可能性も。庶民は干上がるのか?




さて、このイナゴの大群、最近の株式市場でも頻繁に見かけるようになりました。そう最近話題のロビンフッド証券。昨年、国内証券でも米国株式の手数料引き下げ戦争が襲ったのですが、その先鞭を付けたのがアメリカの株式売買手数料の無料化の波。その火蓋を切ったのが何を隠そう新興のロビンフッド証券である。





直近の日本でも見られたのですが、コロナ禍による株価の下落で新たなゲームプレイヤーが現れたとか。もちろんアメリカでも同じ光景が見られ、株価の下落やロックダウンに伴う外出禁止で暇を持て余し、政府からの週1000ドルほどの失業手当を片手に参入する新規プレイヤー。そうイナゴの群れのロビンフッターズである。




手数料無料で、AMZNの様な値嵩株でも一株以下の単位の量り売りで買えるため多くの新規参入が見られ市場の流れを変える新たな新興勢力として席巻するまでに。そんな彼らのプロフィールも日本の新規参入者と同様、、、



1、ミレニアム世代の若年層、学生や30代前後のサラリーマン
2、手元資金は5000ドル前後、50万円ほど
3、頻繁に売買を繰り返す
4、流行り物やグロースが好き
5、基本長期積み立て投資には程遠く、短期思考の一攫千金
6、ツイッターなどのソーシャルメディアで情報共有し爆発力を有する





となっている。



そんな最近話題に事欠かないロビンフッターズ、ロビンフッド証券の売買代金の上位を占めるのがTSLAやAAPL、AMZNだ。直近の著しい上昇は記憶に新しい。また倒産したり、上場廃止が決定したにも関わらず、底値からいきなり2倍、3倍と株価が上がった銘柄があったが、あれも売り方の買い戻しではなく、ロビンフッターズの仕業だったらしい。



最近倒産したレンタカー最大手のHertzハーツや、ラッキンコーヒーである。一度死んだ人間の心電図が何の前触れも無くピコンと復活するような値動き。「バリュー?なにそれ?美味しいの?」みたいなテスラの値動き。常識では考えられない値動きの影にはロビンフッターズ有りとまで言われるように。



財務基盤が盤石で世界中で年間1000万台の車を売り2兆円の収益を誇る我らがTOYOTAの時価総額が20兆円なのに対して、週4000台体制で、年間20万台の車を生産したTSLAの時価総額が30兆円。確かに需要に対して供給が全く追いついてないため今後大きく拡大する余地もあれば、月3万台、年間36万台体制へ布石を打っているため拡大が期待されるが、ただの新興の自動車会社の株価が30兆円はないだろ?



TSLA、週足チャート





ひと昔まえまで、一株200ドルほどで取引されていたのはご存知だろう。その当時ですら「20ドルが妥当な水準」や「赤字続きで倒産寸前、2ドルが妥当」などと言われていたのに、19年末のFedによる利下げが終わると共に大暴騰。大台の400ドル付近で法外な値札を付けたテスラ株に対して、プロと呼ばれる大人達が空売りを図ったが、結果は上記のチャートの通り。



もちろんその裏にはロビンフッターズ有りと言われている。圧倒的な資金力や頭脳を誇る大人をイナゴの大群が数の力でまさった瞬間である。最近のTSLA株のボラリティーの高さは頻繁に売買するロビンフッターズとその振動を大きくする増幅装置であるトレンドフォロー型のロボットトレーダー、そして翻弄される惨めな大人達によって作られているのである。



しかし悲しいかなイナゴの大群。一匹一匹は大変非力なため、ロビンフッド証券に口座を持つ投資家の運用成績は以下の様になっている。




1、基本負け越している
2、売買頻度が多いほど運用成績はマイナス
3、レバレッジを掛けている投資家ほど運用成績はマイナス






となっている。wwww。




最近の株高の影にはもちろんロビンフッターズ有りと言われ、ロックダウンの影響をモロに受ける最悪な第二四半期決算もなんのその。「実体経済に則さない株価」としてクジラである大人が仕掛けた空売りを、イナゴの大群であるスイミーが次々飲み込み、スイミーの通った後にはクジラの屍しか残っていない。




殆どの銘柄が低迷している中、ある一定の銘柄と指数だけが堅調な最近の株式市場。ロビンフッターズが買い上がり、それをトレンドフォロー型の機械が追随、残念な大人達の踏み上げ祭りというバカの三乗スパイラルに乗り新高値を目指す。





さて、あなたはイナゴの大群ロビンフッターズをどのように自分の利益に結びつけますか?






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