NY指数先物は下落です。原因は間違い無く10年物米国債金利の上昇にあるでしょう。現在1,7%付近です。この水準は丁度1年前のコロナショックで崩れる前の水準に当たります。一年前と現在で何が変わったのでしょうか?コロナ前と比較して経済は低迷、失業率は増大。にもかかわらず米国債金利の水準は変わらず。。。
昨夜はFOMC後の記者会見があり、当面緩和傾向が維持されるとの発表から、引けにかけて株式は大きく上がりました。そして今日、寄り付き前の指数先物の下落。。「落ちるんなら上げんなや!!」と思っているのは私だけでは無いはず。
因みにパウエル議長の言う緩和措置とは、銀行間の資金のやり取りに適用されるFF金利の事だ。この水準をゼロ金利にすることで流動性を確保する目論見だ。しかし投資家にとってより重要なのはもちろん「物差しの物差し」にあたる10年物国債金利だ。因みにこの金利にも議長は一言いっている。「低く押さえつけるような事はしない」と。。。
10年物国債の金利を下に押さえつけるのは簡単だ。マーケットから国債を買いまくればよい。好きなだけ現金を刷ることの出来る中央銀行なら、この様にして金利を誘導してやれば良いが、それをしないと昨日の記者会見で議長は言った訳だ。つまり遠回しに量的緩和はこの辺までというタカ派なスタンスを見せた訳だ。それが今日の金利の暴騰だ。
現在の市場はお金の洪水だ。本源価値とは無関係に上昇している株が多く、また企業に投資するのではなく株価に投資する風潮も問題で、今回のFedの決定はそれらを憂慮した形だ。お遊びもこの辺までと釘を刺した訳だ。もちろん金利が上がれば株式は売られる。今日の先物も金利の上昇が嫌気され下落している。しかし直近半年、金利は上昇し続けたが株式も上昇している。つまりはそういう事だ。全てはドルが減価していると。。。
今後の行方は?
政府、中央銀行共にまだまだ緩和的で、この傾向は継続する公算だ。つまり貨幣価値は希釈化し、それ以外の資産が相対的に嵩上げされる。また貨幣価値の希釈化と金利の上昇はセットだ。貨幣とは債券で、債券とは貨幣だ。貨幣の価値が落ちるなら債券の価値も当然落ちる。そして債券価格が落ちれば金利は上昇する。
リーマン・ショック後、金利の急騰に起因するフラッシュクラッシュを交えながらも、それでも株式市場は上昇してきた。今回も短期的には下落するし、フラッシュクラッシュの様に大きく下落することもあるだろうが、株式市場は上昇し続けるだろう。ドルが紙くず化しているのだから。。。ただし、議長の思惑通りインフレや投機が止み、株式市場や金利は安定化、経済や雇用が浮上するとは思えない。なぜならこれらの政策は時に相反するからだ。。。
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