2021/03/17

【FOMC】Fedはステルメイトの手詰まり





さて、久しぶりに注目の集まるFOMCです。なぜ今回のFOMCが注目を集めるのでしょうか?それは、Fedの責務である「雇用の最大化」と「経済の安定」をそろそろ選ぶ時期が来たからです。市場も動揺しており、昨夜は小型株指数のラッセルが大きき下落。また足元では金利が上がってきている。




因みにステルメイトとはチェスで使われる用語だ。意味は「手詰まり」。駒を動かすことが出来ない時に使われる。現状のFedにぴったしの言葉だ。なぜ雇用の最大化と経済の安定が両立しないのか?なぜ雇用の最大化か、経済の安定を選ばなければならないのか?



現状のインフレに起因するコモディティの上昇はご存知だろう。またコロナ禍の外出禁止による経済的ダメージや失業率の上昇もご存知だろう。時に経済の安定と雇用の最大化は両立する。失業率が急上昇し、資産価格が暴落、経済が低迷した時だ。この場合、企業がお金を借りやすくするために金利を引き下げ、国債や社債を買い入れることで経済を下支えする。資金繰りに目処が立てば、雇用は維持されやすいし、経済も安定しやすい。









しかし現状は、雇用は戻らず資産価格だけが上昇。そしてインフレによりエネルギーなどのコモディティが大幅に上昇し、足元では10年物米国債の金利も急上昇している。この状態が果たして経済の安定化と言えるだろうか?





もし経済の安定化をFedが選択するならば、金利の上昇を容認するタカ派な対応が不可欠だ。この場合、行き過ぎた資産価格は是正され、金利は更に上昇、インフレは落ち着きを取り戻すだろう。しかしバイデン政権の指針とは真逆で、雇用を蔑ろにし経済を中折れさせるリスクが高い。そもそもアクセルとブレーキを全開に踏み込む様な対応は、中央銀行家として相応しいとは言えないだろう。




もし雇用の最大化を取るならば、市場や経済はどうなるのだろうか?つまるところの低金利政策を継続する訳だが、この場合はリスクの先送りに過ぎず、先送りにすれば更に甚大な被害を複利運用するようなものだ。金利を低く押さえつける事なんて、いくらでも現金をすれる中央銀行にとっては簡単で、刷った現金で国債を買いまくれば良いだけだ。









しかし市場に資金を注入しただけで雇用が戻るとは限らないし、インフレが加速しコモディティ価格が大幅に上昇すれば、人々はコストプッシュ型の悪性のインフレに苦しむ事になり、経済は不安定化する。もちろんコストが嵩めば人員削減に手を付けずに負えず、逆に雇用を蔑ろにしかねない。また資金を注入しまくれば、すでにバブルとも思えるこの状況を加速させ、チューリップマニア御免のリーマンショックの再来すらあり得る状況を作り出しかねない。





果たしていFRBのパウエル議長の取るべき選択とは?はっきり言って、この手詰まりとも思える状況の打開策や、魔法の様な特効薬は無い。全く無い。残念。後は現状のさらなるバブル化か、現状のバブル相場の終わりかだ。雇用の最大化に必要なのは、経済政策や金融緩和では無くワクチンなのだから。。。










取り敢えず引き締めは出来ないだろう。経済も雇用もどん底だ。そしてロビンフッター給付金、金利を低く抑えるための資金の注入。狂乱のチューリップマニア相場へようこそ。入り口はこちら ↓↓







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