年明けから続く下落相場。しかしながら円高ドル安によりSP500指数の下落が相殺され、そよ風程度の下落で済んでいた金融市場もそろそろ終わりです。SP500指数が3800を底として若干反発している今週、それとは対象的に円建てではあなたの資産は全く増えておらず、底値圏を推移しているのでは無いでしょうか?
それもそのはず、SP500が若干回復しても為替が逆回転を始め、今まで下落のクッションとなっていた円高ドル安が、円安に傾き株価の反発分を全て飲み込んでしまっているからだ。最近、円安とインフレにより大幅に資源の輸入価格が上がったことはお聞きになっただろう。ガソリンから電気代、食品まで幅広く。それが反転してきたということは経済や金融市場が逆回転を始めた事を意味する。
これは終わりの始まりの始まりだ。直近まで大した下落ではなかった株式が、急に為替損を巻き込みながら下落を始めたら投資家はどう感じるのでしょう?そりゃ慌てふためいて現金確保に走り始めると相場は決まっている。現金余力に乏しい投資家ほど。。そう今現金を確保して、さらに下落したところで買い戻せば良いと。
多くの投資家は同様の事を考える。FEDの利上げは始まったばかりで、今後は量的引き締めQTが始まるのだから下落はさらに進行すると。そして目の前のドル安と株安のダブルパンチを避け、十分下落してから再び買い直せば、次はドル高と株高のコンボで大きく資産が増やせると。因みにだが市場があなたがたの思惑通りとなった試しは無いのだが。。。
さて皆さんもご存知の通り、ウォール街はランダムウォークだ。あなたが下落すると思えば上昇し、上昇すると思えば下落する。また株式というものは皆さんにとって嫌な方向へと転がる性質がある。最大限の投資家を巻き込みながら。今は実体経済にそれといった障害物は無く、最近の株安は行き過ぎだと考え買っている人も多いのではないでしょうか?
2018年末の利上げによる株安もSP500が20%安のところで反発したため、同じような値動きになると考えている節がある投資家が多いのが現状だ。しかし大衆は常に間違っている。実体経済が今は比較的良好だから株価はそのうち反発するのではなく、今後の株安が実体経済に波及するのですよ。アベノミクスによる株高が実体経済を押し上げたその真逆の展開だ。
さて、ランダム街のウォールウォーカーと言われた私には、独自の信念というか美意識というものがある。そう、、このランダム街では株価は壁に沿って美しく進み、チャートは壁伝いに進行すると。こんなことを言えばバートンマルキール先生に三時間くらい説教されそうだが、株価とは一見ランダムな値動きに見えるが壁に沿って進むものだと。。言い方を変えれば市場はいつも間違っており、大衆はいつも間違っていると。。
はっきり言って現状はこのまま反発し、私のチャートを汚すような値動きになるとは思えず、また壁とは逆方向へ進むとは思えない。株価とは壁に沿って進むべきものだし、現に過去のチャートを見てもらえれば分かるとおり、壁に沿って進んできたのだから。。ここから反発するのはあまりに美しくない。。
さて、10年物米国債の金利が一旦のピークを付け下がり気味な現状を踏まえれば、今後の株式市場の未来は暗い。非常に暗い。風前の灯火ならまだましで、この明かりを見たものは生きて帰ってくることが無いと言われるセント・エルモス・ファイアーの死兆星だ。金利が下がって来ているということは債権が買われているに他ならず、債権と株式は資金を取り合う綱引きの関係だ。債権に資金が入ってくる以上、株式からは資金が流出せざる負えない。ハイテクもグロースもレバナスも夢があって良いですね。アーストラビスタ、ベイビー。。。
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