2020/10/28

【VIX】吠える40度、狂う50度、絶叫する60度






みんな大好き、恐怖指数ことVIXが節目の30を超えて大きく上昇してきました。この数字はコロナショック以降割れることのなかった水準であり、今回ココを割ったことは悪い兆候です。今までこの辺まで来ると相場は反転し、VIXは下落、株式指数は上昇して来たのですが、果たして今回も同様にこの水準で反転するのでしょうか?




現在のVIXは38。コロナショック以降積み上げた含みがあるのでまだまだ余裕な投資家も多いでしょう。しかしこの傾向が続けばどうなるでしょうか?VIXが40、50、60と伸びるころには、余裕など無くなるのではないでしょうか?



上記の「吠える40度、狂う50度、絶叫する60度」は英語でThe Roaring Forties, the Furious Fifties and the Shrieking Sixties.です。因みにこの言葉が指すそれはVIXのことではなく、地球の緯度に当たる南緯を示し、南極海の緯度が上がるにつれ荒れる様子を表しています。まるでVIXにソックリですね。VIXが30なんてまだまだ嵐の前です。



SP500、週足チャート






やはり大方の予想通り前回支えられた週足の20日移動平均線で支えられていますが、そろそろ抜けてもおかしくない時間帯です。日足では20日、50日、75日と全ての移動平均線を抜いて来たので今後の焦点は週足の移動平均線になります。



各々の指標を見る限り、この辺で反転する要素は少ないです。コロナショック以降大きく値を伸ばしたAAPLなどのハイテクグロース。株価は2倍ほどになった様ですが、売上や利益も2倍になったのでしょうか?TSLAは8倍ほどですが、8倍ほど新車を販売したのでしょうか?当然ながら現在の株価は業績に見合わず、株価の独り歩きです。




はっきり言ってコロナ感染第二波は入り口に入ったに過ぎず、今後冬の寒さが進むに連れさらに悲惨なことになりそう。もちろんワクチンも間に合わず、コレと言った抗ウイルス薬も無く、何かこの状況を覆せる要素はありません。






であるならば、もちろん株価も反転する要素は皆無です。しかし人類にはウイルスに負けても、コンピューターの数字は好きなように操れるという利点があるため、現金を希釈化することで相対的に株価を上げる事は出来ます。いつでしょう?




これも当分は無理そう。すでに量的緩和、ゼロ金利で中央銀行に出来る事は全てやっており、残された道は政府の財政出動だが、なかなか決まらない追加の経済対策案。その対策案もさらなるロックダウンは考慮されていないため、もし次のロックダウンが来るならば。。。。




また投資家に取って最悪(最高の?)のタイミングで大統領選で、もし政権が変わるなら下手すると来年まで対策案が纏まらない事態も。さらに下手すると票の集計が混乱して大統領が決まらず混乱に拍車を掛ける事に。そんな事になれば民主党と共和党が歩み寄るのは不可能で、追加の経済対策案どころか、大統領の選出が先ず必要になる有様に。







市場に取って一番良いのは現職のトランプ氏が揉めることの無い様に圧勝で当選して、スムーズにロックダウンを踏まえた追加の経済対策案がまとまる事だが可能性は低い。どのへんが低いかといえば「圧勝で」あたりだ。現状、世論調査によればバイデン氏が優勢で、もしバイデン氏が勝利しても、トランプ氏が素直に引くとは思えないし就任は来年だ。それまでは共和党も存在感を示すため、あっさりと歩み寄るとは思えない。




さて、初夏にロビンフッター給付金で大きく買い上がった個人投資家。直ぐには次の給付金がなされず、その状態でロックダウンにより資金源を断たれれば、生活のための換金売りが出るかもしれません。また絵に書いたモチである微々たる含み益を、実現益に変えるための売りも出るでしょう。



はっきり言って買い方の旗色は相当悪いです。当面の目処はSP500節目の3000で、その後は状況次第です。レバレッジは落とし、現金を確保し次の波を待ちましょう。まだ嵐に突入してもおらず、この段階で余裕が無ければ嵐が過ぎ去るのを待つのは厳しいです。VIXが40度を超え嵐に突入しても生き残り、その後の次の波が来るまで待てるだけの余力は確保しておきましょう。





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