下落相場では、資金を入れるのがお遅ければ遅いほど安く買えます。上昇相場では早く資金を入れるほど安く買えます。今はどっちでしょう?NYは今週からサマータイムへ移行する様です。今夜のNYは日本時間の22時30分に開場です。
直近の傾向から今週も崖っぷちの値動きとなりそう。資金の流れは完全に逆流傾向。下落傾向の金利はすでに底なし沼。もちろん債券価格は買うから上がり、上がるから買うの上昇トレンド。そして債券利回りが下がることで輝きを増してきたのが、タバコ銘柄を筆頭とした生活必需品の高配当株。ただし景気の後退が意識され始め、原油需要の後退を織り込み始めたエネルギーセクターは弱い。
10年物米国債金利、月足チャート
大底の1,5%を大きく下抜け、もはや底なし沼。無理やりトレンドラインを引けば0,5%が当面の目処。この金利水準はもはやマーケットは正常に機能していないと言え、あのリーマンショックやギリシャショック、チャイナショック、18年末のクリスマスショックをも凌ぐ水準。
金利がゼロに近く、インフレ率の2%を大幅に下回る水準であることから、あまりいい予感がしない。アメリカ政府やトランプ氏に取っては財政出動を行うには絶好の機会といえるが。。。なんせ借り入れ金利がゼロに近いんで。
因みに市中銀行にとっては完全に逆境。金利の低下と共に銀行株の株価は絶賛下落中。そもそも金利が低ければ収入低下になるし、当たり前だがインフレ以下の水準で貸し出せば、逆ザヤとなり貸せば貸すほど損失が膨らむ。もはや金融インフラが正常に機能しない水準。
この場合、インフレ率か市場のどちらかが間違っていると言える。もし市場が間違っていれば今後資金の巻き戻しが起こるが、市場が正しければインフレ率がゼロ付近になることを意味している。つまり景気後退のリセッションですでにマイナス成長すら織り込みに来ている。まあ景気後退に陥ろうとも株価はまた別の話になるのだが。。。
ブログの新記事 : 速報、お前ら、逃、げ、ろ、、ブラックなんとかの香りが https://t.co/PdU8mDIYe2— 難波のあきんど (@akinainohibi) October 3, 2019
因みにコロナウイルスの被害はインフルエンザウイルスのそれに大幅に劣り、騒ぎ過ぎ感も否めない。背景にあるのは、スマホ社会による情報の伝達速度や伝達範囲。もちろん株価にもその傾向は反映され、一方的に動きやすく、今回のボラリティーを作り出した一因に。ボラリティーが高くなってしまった戦犯は、
1、この人類史上類を見ない情報化による意見の一致や簡単に取引出来る環境
2、その傾向を増幅させる、市場の70%を占めるとも言われる機械による取引
3、取引の70%を占めるとも言われる市場そのものを売買するETFとそのレバレッジ型
この辺ではないでしょうか?
SP500、月足チャート
SP500は、10%ほどの下落で耐えており未だ高値圏を維持。当面の目処はトレンドラインの下限である2650ポイントほどだが果たして?今月17、18日のFOMCが焦点となりそう。現在の市場はさらに緩和を求め駄々をこねている状況。もしここで「市場の動向を注視する」とでも言い、実質何もしない宣言が出されれば。。。
私見だが、この流れを覆すにはFedだけではキツイと見る。勿論無いよりはマシだろうが。合衆国政府の財政出動を伴う、コロナ対策、経済対策が必要不可欠だろう。それも大規模な。もし対応に失敗すれば、リーマンショックの時にアメリカ合衆国下院が緊急経済安定化法案を否決した事態になりかねない。勿論そこから本当の絶望チャートが到来したわけだが。
出来ればG7ないしG20による協調した政府財政支出による抜本的なコロナ対策、経済対策と中銀による金利引き下げ、量的緩和が待たれるが。。緊急会合や共同声明といった話は無し。単騎特攻は市場の流れに飲まれる可能性が。。。
ただし、一つ釘を指すとすれば、この事態をリーマンショックと同じ金融危機と混同してはならない。あれは金融危機で金融対策で資金を逆回転させることが出来た。リーマンの時はレバレッジ解消によるマネーサプライの爆縮が起きた訳だが、つまり市場から急激にお金が無くなる現象により起きた金融危機と言える。そしてベースマネーとマネーサプライ、つまり中銀のバランスシートを増やし、市中に出回るお金を増やすことで克服できたが。
ブログの新記事 : 謹賀新年、リーマンショック病と2019年経済まとめ https://t.co/ZDZWgM0Kgk pic.twitter.com/2g7QFFkjog— 難波のあきんど (@akinainohibi) January 1, 2020
今回の問題の根底にあるのは、前回の金融危機のようなレバレッジ解消による急激なお金の減少ではない。人、物の移動が世界的に滞り始めたことだ。この様な時に必要になるのは滞った流れを円滑にしてやることだが、人類がやっていることは気休め程度のお金を市場に流す作業。風を引いたため風邪薬が必要なのに歯医者に行ったところで効果は薄いし、歯が痛いのに風邪薬を飲んでも意味はあるのだろうか?まあ病気は気からといったりプラシーボ効果も効くには効くが、果たして市場を騙せるのか?
フランスのスーパーではスパゲッティなどのパスタが商品棚から全て消える減少も。原因はもちろん今回のコロナ騒動でサプライチェーンに傷が付き始めたこと。すべての商品がイタリア産で、物流が遮断されればもちろん商品は入ってこない。またサプライチェーンの構築には時間が掛かるし、長くなりすぎた細分化された分業化によるサプライチェーンによる弊害で、一つの鎖が外れれば全ての流れに支障をきたす。そもそも感染の拡大を受け食品工場すら閉鎖されている可能性も。
今回の経済危機は金融危機ではなく、物流も人の流れも遮断されたグローバリゼーション危機が本質だろう。物を作るための工場が閉鎖され、そもそも商品を作ったところでそれを運ぶ手段がない。グローバリゼーションの負の面が露呈した形で、トランプ氏やブレグジットも間違いでは無かったとも。
日本では今は商品があるかもしれないが、いつ物流や生産が制限されるか?もう少しパニックになる可能性も否めず、もしフランスのパスタ状態になればいつもの買い駄目により、干上がる可能性も。非常食を常備しておけよ。せっかくこの記事を読んでんだから。10キロのコメとカップラーメンやレトルト、冷凍食品など。殆どが中国産の100円ショップとか在庫大丈夫か?物流在庫が切れるのも時間の問題だろう。まあこの穴を埋めるために次は波が返す可能性は非常に高いが。。。つまり落ち込みは一時的だと。
トランプ氏、ハードルの設定をチマチマ下げている模様。— 難波のあきんど (@akinainohibi) May 31, 2019
ハードルは低ければ、低いほど超えるのが簡単。。。
過去記事です: FRBパウエル議長就任前の秘密の御前会議 https://t.co/V6d3wBUyjf
今回のFOMCでは、敢えてFRBは静観を決め込み、トランプ氏にスルーパスを回す可能性も。つまりトランプ氏によるG7招集にるどんでん返しもありそう。FOMCではすでにさらなる緩和が期待されているが、落胆に変わった時のサプライズは大きく市場は大虐殺の可能性も。
2月末に一旦の底を付け大きく資金が流入したため、投資家の現金余力が少ない。こういった時はすでに買いで動くことが出来ないので投資家が取れる行動は一つ。現金確保を目的とした株売りだ。FOMCでパウエル氏が動かないならサプライズによるアレがくる可能性も。リーマンの二の舞いに。
つまりパウエル氏は敢えて静観し、トランプ大統領にスルーパスを回すと。まあいつも通り我々はトランプ劇場に振り回されている訳だが。さて最後に得点を決めるのはトランプ氏で、良いとこだけ全部かっさらっていきそう。現状の期待がFOMCで悲観に変わり、そしてトランプ氏によるカウンター攻撃。いかがでしょう?FOMCどうなるんですかね?もちろん2月末が底だった可能性もあれば、FOMCを起点に流れが変わる可能性も。
誰か、トランプ氏に聞いて来てくれ。これは私の憶測だが、私がトランプ氏なら強力なシナリオを準備しておくだろう。この流れを利益に変えるべく。もし現状のリスクオフの流れが続くなら10年物金利は0,5%ほど、ドル円は100円、ユーロドルは1,16ドル、原油は1バレル35ドル前後、SP500は2600あたりか?
最後にコロナウイルスの動向です。
一番上の横ばいに転換したオレンジ色の線が中国での感染者。そしてその下の緑の線が回復者だが、実態を適正に表示されている訳ではなく、母数の多い中国の影響が色濃く出ている状態。つまり中国では収束に向けた動きと言えるが。一番したの黄色の線がその他全世界での感染者。かなりの勢いで増加傾向にあり、無視できなくなって参りました。
インフルエンザのそれに比べたら大したことないんですけどね。まあコロナの方は慣れてないんで、得体の知れぬ未知の恐怖に取り憑かれている状態でしょうか?それに拍車を掛けたのが上述の高度に発達した情報化社会。結局、熱さも喉元すぎれば忘れられ、大山鳴動して鼠が一匹っだったとなりそう。どうせ夏になりゃ今回助かったジジババは熱波で倒れるんだから未来は変わらないのに。。。すでにHPが尽きかけているんだから。つうか「北風と太陽」で勝つのは太陽だと相場が決まっており、熱波の犠牲者の方が確実に多いだろう。。
その後は、何が起こるのでしょう?無意味に緩和されたお金はどこへ向かうのでしょう?始めは慎重になり、また直近の下落局面で比較的堅調だった生活必需品の高配当でしょう。その後はいつも通りハイテク、そしてそれ意外の資産へと続きそう。総括すれば『今回の様な下落は、ボトムがいつ来るのかは分からないものの、V字回復する可能性が高いです』。今損失が出ており、これ以上拡大させないために売るよりは、毒を喰らわば皿まで。と言う訳ですでに下落を食らっているので継続保有がお勧めです。ジタバタすればするほど殺られますよ。
お勧めの記事
ブログの新記事 : コロナショックww、お前ら、暴落は買いだぞww https://t.co/pB0hNmSzzV pic.twitter.com/H9BMNEZ09U— 難波のあきんど (@akinainohibi) February 24, 2020
ブログの新記事 : 地球の気温、キリスト誕生以降最も暑く https://t.co/HdMIhKdmuT July 28, 2019 at 09:43AMADM, BG, 今後の見通し, 雑談, 時事— 難波のあきんど (@akinainohibi) July 28, 2019
お帰りはこちらから ランキングサイト
にほんブログ村
あきんどさんの分析、投資方針はなんというか面白みやすごみがあってとても参考になります。言う事がころころ変わったりしないし。
返信削除今日からサマータイムなのですね、早起きして頑張ります!
ありがとうございます。夜値動きに翻弄されるより、引け間際がお勧めです。早寝早起きは三文の得です。そもそも一日の値動きを知った上で取引できる後出しジャンケンなんで。
返信削除