FOMC前後で一時的に下げたSP500指数だが、やはり大方の予想通りじり高傾向が続く展開です。先週のFOMCで、量的緩和の出口戦略にあたるテーパリングに関しての議論を開始することを発表し、また利上げ時期に関しても前倒しになる可能性を示唆したFed。それに伴い一時的に株式市場は不安定になりました。
しかしながらこれらの発表は、一旦は市場に圧力を加える形となったものの、それでも現状の量的緩和とゼロ金利政策は維持され、金余り相場が続くことから市場のリカバリーは早い。現状維持が続くのだから当然行き場を失った資金が株式市場へと押し出され、暫くはじり高傾向が続く公算だ。
今後の市場は、もし経済の加熱次第ではテーパリングの時期が早まる可能性もあるが、Fedの観測通り直近のインフレが一過性だった場合、テーパリングまでの道のりは遠い。現状の経済が活況なのは、量的緩和によって溢れ出たお金が、外出制限により使いみちがなく個人の財布で滞っていたが、ワクチン接種により急激に動き出したからだ。
つまり個人の購買力がもっとも高かったのが直近の傾向で需要は急増。しかしながら外出制限などにより製造面に制限が加えられる形で供給が逼迫し受給ギャップが発生。今回の短期的な高インフレに繋がった訳だ。インフレも、カンフル剤によって活況を呈する経済すらも一過性の可能性があるのだ。
さて、じり高傾向は継続する公算だが、不安定な市場も続く。テーパリングが意識されるたびに先週末の様な急落をするが、量的緩和マネーにより比較的早期に回復。しかしながらもしじり高傾向だったのが急騰し始めたら危険だ。現在の情勢から考えれば急騰が続く可能性は低いからだ。
ARKKや小型グロースがまた上がりだすも仮想通貨は慎重な値動きで、溢れ出た資金はもっぱら株式市場に向かっている様子。次のキッカケが何なのか?いつなのか?は分からないが吹けば飛ぶ小型グロース。どちらへも大きく動く。何かあった時に最初に動くのはリスクの高い資産からであることをお忘れなく。
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