2020/09/09

【ポツダム宣言】あきんど敗戦の弁









昨日の市場は大方の予想通り下げて終わりました。NY指数先物は、アジア時間、欧州時間と上昇していたのですが、アメリカ時間に移行するに従い値を消し、結構な下げ幅からスタート。しかし寄り付き後は、今まで上昇相場に乗れなかった個人投資家からの安値拾いが多く入り、予想以上に下げ渋りました。それでも直近大幅に上昇したNASDAQ100は5%に迫る下落。




欧州の市場が閉まるNY時間11時半頃から横ばいで推移していたNY市場が再び下げに転じました。NY時間の午前中は、日本などのアジアからの参加者、そして欧州市場を通しての参加者がアメリカ株の安値買いをしたようです。しかし日本時間が深夜を回り、欧州市場が閉まると、アメリカの参加者だけとなり、大方の予想通り売り込まれました。




私のショートポジションは、寄り付き後様子を見てから入れたのですが、NY市場が予想以上の強さを見せたので、微利益で撤退。下落を回避し、少しながら利益も出たので良しとしましょう。こんなクソポジション、長く保有すればするほど減価するので。



SQQQ、NASDAQ100ベア三倍、日足チャート





上記は私の取ったクソポジション。保有する期間が長いほど損失が膨らむ、ダブルインバースなどと同様、絶対保有してはならない銘柄。しかし馬鹿とハサミは使いよう。どういう局面で使うかと言えば、場中での下落のヘッジ。つまり下落している時にこれを保有することによって、損失を軽減出来る。持ち越すことは絶対勧めないし、保有時間は短ければ短いほど良い。結果から言えば、アジアと欧州からの参加者が居なくなってから下落に転じたので、引けまで待てばある程度の利益は残せたが、上述の通り。





コロナショック後の相場は、初心者で怖いもの知らずのロビンフッターほど勝てたのではないでしょうか?普通の投資家なら尻込みするような経済情勢、高すぎるバリュエーション。二番底を警戒したり、コロナ感染第二波を警戒して普通に経験のある投資家には動きにくい相場でした。




そのため流行に追随したロビン君ほど早く飛びつき、遅れて大人がやって来たようです。そして個人投資家は完全に出遅れた感。事実、資金を投じる事の出来なかった残念な個人投資家がロビン君を妬み、ツイッター上では「次の暴落で狼狽する」などと言われまくっていたのですが、昨日の値動きを見る限りでは、残念なのは個人投資家だったようです。





NASDAQ100指数、日足チャート





先日からの報道で、上昇に賭けるコールオプションの出来高が8月から急増したのはご存知だと思います。これは、ソフトバンクなどの大人が上昇相場に乗り遅れ、その機会損失を取り戻そうと大きくレバレッジを掛けたのではないか?と言われています。つまり博打を打ったのは、ロビンフッターではなく乗り遅れた大人だったと。



そして昨日、出口に殺到するような動きが見られなかった事から今回の下落を引き起こしたのは狼狽したロビン君ではなく、リスクを取りすぎた大人が慌ててポジションを取り直したためと見る方が適切でしょう。実際に今回の下落は実需の売り程度で、その売り方もコールオプションを売った金融機関が、現物のヘッジを外した程度の下落でした。つまりロビンフッターはあまり動いてないでしょう。事実、結構な下落幅だったにも関わらずSP500のVIXはあまり動かず。




ツイッター上では、初心者のロビンフッターを簡単に狼狽すると考える悪しき風潮があるのですが、事実は若干異なるようです。そもそも今回の暴落から投資を始めたロビン君は、暴落しても値が戻ることを知っており、また殆どのロビン君の投資戦略がバイ&ホールドだと言われている。つまり投機的な運用をするロビン君は少数だと。





AAPL、日足チャート




大人たちのコールオプション買いによる値の釣り上げにより、8月から急上昇してその後急降下。現在値は8月の初旬よりちょっと高いところです。この間に、コールオプションの売り方はヘッジのために現物を買い大きく上昇、その後は下落したためヘッジ外しによりさらにAAPL株は下落。これでオプション取引はほとんど精算されたようで価格はニュートラルに。8月の始めまで戻さず少し高いところにあるのは、オプション取引以外にも実需の買いがあったためだろう。つまり精算されたのは大人のオプション取引だけで、ロビン君のポジションはそのままの様子。



保有株のコールオプション(買う権利)に資金を投じ、売り手がヘッジとして同一の株式を買わざるを得なくなるようにするのが狙いで、その後に続くフィードバックループが全てを押し上げるという論理だ。 
大勢の個人投資家がオプション市場に殺到しており、最近ではソフトバンクグループが大型ハイテク株のオプションを大量購入したと伝えられた。 




NASDAQ指数、日足チャート






昨日は大きく上ヒゲを付けたが原因は、寄り付き後は海外からの参加者が値を押し上げたが、海外勢が居なくなるとヘッジ外しの実需売りに押され、丁度50日移動平均線で下げ止まる。なぜここで下げ止まったかと言えばオプションの取引が全部解消されたためだろう。つまり今はニュートラルの水準まで戻され、現在値は8月始めと同じ値である。




因みに移動平均線で弾かれるか割り込むかは五分五分だ。正解は動いた方へ乗ること。上ヒゲだから売り優勢とか、50日移動平均線がサポートとなるから買い優勢とはならない。まだまだ割高感が残るが、乗り遅れた個人投資家が待ち構えているのも事実だし、レバレッジが解消されたことで、あらたにポジションを構築しようとする動きも出てくるだろう。私見では「どちらにせよ大きく動かない」だ。




上昇させるなら売り方の踏み上げが必要不可欠だが、今回の下落で売り方に回った投資家はいないだろう。また下落させるなら買い方の投げ売りが必要不可欠だが、すでにレバレッジが解消されたため、下落するにしても利益確定売り程度で、大きな売り要因はない。しばらくは20日と75日移動平均線に挟まれた展開となりそうだ。




SP500、週足チャート





年始と直近、過去の上値のトレンドラインをブレイクしたことで、新たに上値のトレンドラインが作られた。これを見れば一目瞭然だ。今は買われ過ぎでも売られ過ぎでもない、心地よい価格だろう。そして暫くはこのチャネル内での値動きとなりそう。つまり今は動く所ではないと。過熱感があれば売れば良いし、割安なら買えば良い。経済は量的緩和もあり、トレンドラインが示す通り右肩上がりの上昇のエレベーターだ。




あとは突発的なニュースや材料次第だろうか?現金を保有すれば量的緩和による毀損は避けられない。コロナにより既存の産業は壊滅状態。かと言ってハイテクはかなり上昇し過熱気味。さて、あなたはどう動きますか?売りますか?買いますか?静観しますか?





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