2020/09/07

【大津波警報】ブラック・チューズデーのロビンフッターショックの予感










もうとっくに音楽は止まっている。私に出来ることはやり尽くした。何もかも終わりだ。かなりの売り圧力を市場の開く前日から感じる。そして間もなく決壊しそうだ。普段はこんなこと感じないんだ。分かるとしても直前のプレマーケットや先物を見てからなのに。一応先週暴落直前の木曜日、寄り付き前に警告は出しておいたんで。。









こんな総楽観の相場で、PERが200倍とも言われるNASDAQ100が割安な訳ない。時価総額50兆円でPER1100のTSLA、時価総額10兆円でPERは計測不能のZM、時価総額160兆円でPER120のAMZN、ほとんが利益を出して無く赤字でPERは計測不能だ。。バブル崩壊前夜の日経平均ですら80倍だったのに。どう考えても感覚が狂ってる。



こんなに早く悪い予感がするのはそう無い。前回はこの記事を書いた時だ。もちろん次の営業日からサーキットブレーカー連発の大絶叫だ。そもそも「あいつ」が突然ハイテクと言い始めたのが予兆だったんだ。。まあ誰とは言わないけど。。前回のコロナショックも「あいつ」が突然「テクル」なんて言い始めたから起こったんだ。。







私は何も知らいない。何も見ていない。まさか大人達が利益確定でロビンフッターの狼狽を誘ったのは、金曜引け後にTSLA株のSP500指数入り見送りが報道されるからとは知らない。そしてウォール街の大人たちが思いっ切り空売りを入れたとは知らなかったんだ。



私は本当に何も知らないんだ。まさか大統領がコロナ給付金の延長を決定したのは、大統領選の票集めのためのばら撒きで、本当は必要無く、すべての給付金が直接株式市場に流れていることを知っているにも関わらず、過剰なレバレッジを賭け始めても放置するとは知らなかったんだ。



私は何も知らない。巷ではソフトバンクグループがロビン君に利益確定をぶつけて暴落を引き起こし、SBGはかなりの利益を上げたことになっているが、実態は全く逆でロビンフッターとまったく同じポジションを抱え、紙屑になったコールオプションを抱えているとは知らなかったんだ。



私は何もしらない。まさかソフトバンクが、3月のコロナショックでウィーワークなどで爆損を被り、その損失を取り返す為に、直近の上昇相場を眺めた後にイナゴの様にレバレッジを賭けて飛び付いたなんて知らない。








私は何もしらない。実は何度もロビンフッダーの買い上がりに、空売りを仕掛けた大人達が踏み上げられ、最後にその損失を取り返すためにレバレッジ全開のオプションに手を出し、コールを猛烈に買い集めたなんて知らない。



私は何も知らない。まさかZOZOの前澤氏が側近にそそのかれ、株価1000ドル(分割後は200ドル)だったTSLAに空売りを仕掛け、株価の上昇とともに売り玉を増やし、分割直後の大暴騰が前澤氏の損切り、反対売買による高値買いとは知らなかったんだ。




私は何もしらない。まさかバークシャーがコロナショックで損失は出したが、まったく株式を買うことが出来ず、焦って割安な株を探し、暴落直前の日本株に辿り着いたとは知らなかったんだ。。








さて、直近何が起こったのでしょう。まずは時系列で語って行きましょう。コロナショックでSBGが大きな損失を被ったことはご存知だと思います。その後の上昇相場にも上手く乗れませんでした。そして私達が大人と呼ぶ連中も、空売りを仕掛けましたが数で勝るイナゴ達に踏み上げられ続け、上昇の立役者として大いに市場を盛り上げてくれました。




そして個人投資家も先行するロビンフッターを見て、この流れが継続すると考えさらに買い続けました。そしてSBGも大人もロビン君も個人投資家も同じ意見に達したようです。「Fedが緩和を続ける限りこの流れは継続する、レバレッジを賭けて損失を取り戻し爆益のチャンスだと。」。。。。私が何度も申してきた通り、市場の意見が一致した後に起こることは『アレ』しか無いのですが。。





大人、SBG、ロビン君が辿り着いた答えは同じで「コールオプションの買い」だ。つまりTQQQなどと同じ、同じタイミングでレバレッジを使ってNASDAQの上昇に賭けた訳だ。。つまり皆一様に株価の上昇スパイラルが今後も続くと考え、上昇相場の最後に大きくレバレッジを掛けて株価の上昇に賭けたと。



保有株のコールオプション(買う権利)に資金を投じ、売り手がヘッジとして同一の株式を買わざるを得なくなるようにするのが狙いで、その後に続くフィードバックループが全てを押し上げるという論理だ。
大勢の個人投資家がオプション市場に殺到しており、最近ではソフトバンクグループが大型ハイテク株のオプションを大量購入したと伝えられた。 




コールオプションの仕組みは簡単で権利の売買だ。もし買う権利を買えば決められた期日に決められた価格で、オプション料(プレミアム)を払って買うことが出来る。もちろんコールオプションを買うのは、今後も値上がりが続くと考え、レバレッジを賭けて大金を得るためだ。



逆の視点で見てみよう。コールを売る方としては、もし株価が値上がりした場合、値上がりした株を仕入れて権利の行使に対応することになる。高い株を買ってから対応すれば損失だ。もちろん値上がりするの前の、オプション契約が決まった時にすぐにヘッジを入れ、価格の上昇に対応する。つまり現物を買う訳だ。




しかし木曜日に突如相場の流れが変わってしまった。TSLA株のSP500指数への採用が頓挫することを知った、悪い大人がTSLAを利益確定し、そして猛烈に売り始めたのだ。つまり悪い大人達はその後のTSLA株の指数非採用でTSLA株が下落することを知っていたのだ。そして週末の大引け後にこの情報を流した訳だ。





そしてさらに、悪い大人がSBGのコールオプションの買いで、4000億円の爆益を出していることを報じたのが日曜日だ。おかしいだろ?市場が閉まっている週末のこのタイミングは。つまり全て始めから仕組まれていた訳だ。なぜこのタイミングが最悪かと言うと、買い方が消滅し、売り方が激増するからだ。順を追って説明しよう。


英紙フィナンシャル・タイムズ(FT)は6日、ソフトバンクGが株式デリバティブの取引で約40億ドル(約4250億円)の含み益を得ている、と事情を知る複数の関係者の情報として伝えた。この数カ月をかけてハイテク銘柄のオプションプレミアムに約40億ドルを費やしたという。同紙は5日にも、米テクノロジー株のオプションを過去1カ月間に数十億ドル相当購入したとも報じた。


レバレッジ代金の40億ドルのプレミアムを支払い、たったの40億ドルの含み益ということは、、、
1、含みなので権利行使前のオプションを抱えている
2、権利は行使したが未だに現物株を抱えている
3、利益が少ないということは、あまり上昇を享受していない
4、少しの値幅変動で紙屑になるオプションを抱えている
5、購入したのは直近の事である





事実、別の報道によれば、コールオプションを買ったのは直近1ヶ月の8月に入ってからとのこと。さて、もしあなたがこの情報を日曜日に聞いたのなら、やることは一つだ。日本市場でSBG株を売って売って、売りまくることだ。レバレッジが掛かっているにも関わらず利益が少ないということは、先週末のNY市場の下落で含み益が消え、支払ったオプション料がまるまる損失になった可能性が高いからだ。事実、殆どの投資家が同じ事を考え、SBG株は7%を超える下落だ。SBGがオプションでロビン君や大人から資金を巻き上げ、週末の下落は利益確定売りだと考えているのは頭がメデテー奴だけだ。つまりSBGが握っているのは含み益ではなく、紙屑になったオプションだ。





NASDAQ、日足チャート





直近一ヶ月の平均にあたる20日移動平均線は奇しくも現在値と同じ11300だ。買うタイミングもあるが、平均あたりで購入したとすれば、現物株なら損益トントンだろう。しかしSBGが買ったのはオプションだ。レバレッジ料にあたるプレミアムを支払っているため、10%のビハインドからスタートだ。今は含み益を全て吹き飛ばし、コールオプションの最大損失にあたるプレミアム分の4000億円の損失が確定した頃だろう。それだけで済んでいれば良いが。。



すでにオプションが行使され、さらに株式を全て売却していた可能性は無い。少なくても殆どがオプションとして、またはプレミアムを含んだ株式にあたる高値で掴んだ株だ。このタイムラグじゃ逃がすことの出来た資金はかなり少ないはずだ。またレバレッジを掛けて上昇に賭けているの投資家が、自分の首を〆ることになる空売りで対応出来るとは思えない。



さて、もしこの情報を聞いた、コールオプションの売り手や、それを聞いた普通の投資家ならどうするでしょう?私達はすでに知っている。大勢のロビン君や大人、そしてクジラであるSBGがこぞってコールオプションを買っており、こいつらは週末の下落で既にプレミアム分の損が確定している。






皆同じことを考えるだろう。『ヘッジの為に買った現物株を、株価が高い内に出来るだけ早く売却するだ。』コールオプションの売り手は、週末の株式の下落によりすでに買い手の支払ったプレミアム分の利益は確定している。ヘッジを持つ意味が無いし、現物を売って価格を落とせばそのプレミアムはより確実なものとなる。さらに現物のヘッジで含み益が出ていればそれすらも利益になる。そして最近莫大なコールオプションが買われ盛大なヘッジ外しが行われること。またTSLAの指数非採用で売られるのは明白だ。濡れ手に粟で、これほど簡単、確実に儲かることはない。




木曜日に悪い大人が全ての株式を売却し、大きく空売りしたのは、
1、指数採用期待で上がっていたTSLA株が、市場マインドを著しく悪化させる。
2、SBGのポジションを敢えてこのタイミングで伝え、ヘッジ外しを加速させる。
3、金曜日に一旦反発したことで、多くの現金が焼き付くされている。
4、現在の市場には、現金余力が無く殆どの投資家が『売り』でしか動けない。
5、下落を予測した投資家の空売りを加速させる。
6、利益確定売りや損失確定売りが加速。
7、鈍足なロビン君が空売りで追随し始める。
8、売り方が勢いづいたところで、悪い大人の買い戻し。





つまり現在の市場に、買い方はおらず、多くの売り方がひしめいているのが現状だ。どの程度の下げで寄り付くが分からないが、寄り付き後も下落する可能性が高いだろう。買われまくっていたコールオプションのプレミアムが確定した時点で、売り手のヘッジ外しが加速し、鈍足で踏ん切りの付かない投資家が、少しずつ諦めてロスカットをする。トレーディングストップの雪崩も起こるだろう。寄り付きなんかで絶対買っては駄目ですよ。反転の目処が立ってからにしましょう。






終わりの始まりだ。肩透かしで終わる可能性はかなり小さく、足元を見た投資家や悪い大人の空売り攻勢が始まるだろう。まあ先週末の下落がそれだった可能性もあるっちゃあるけど。。上述の通り、売り方は沢山いても、現金余力のある投資家は皆無なんで、足元を見るのは当然だ。馬鹿なソフトバンクが考えることなど手に取るように分かるが、損失を取り戻しなおかつ利益も出るポジションが、浅はかなコールオプションの買いだったのだろう。どうせAAPLやTSLAの株式分割でさらに買いやすくなるため、今後も資金が流入するとでも考えたのだろう。後は足元を見た取引をするだけだ。




もちろん黒幕は、皆大好きロビンフッド証券だ。あいつがロビン君達の手札や、現金余力を悪い大人に売っているためだ。悪い大人は、ロビン君がこぞってコールオプションを買い、そして現金余力が無いことを知っているのだ。つまりロビン君達は自分がカモとも知らず、手札を見せながらポーカーをしていた訳だ。。当然ながら馬鹿なソフトバンクも自分がカモだとは知らず、手札が曝け出された状態でポーカーをしていたわけだが。後は簡単だ。TSLAの指数非採用、週末のNY指数の下落、SBG株の暴落で役者は揃った。『アクション!!!』





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2 件のコメント:

  1. 昨夜のNYは、ベアを撤退されたとTwitterで拝見しましたが、全体的な市場の動きはご賢察のとおりと考えます。
    論点は、ナイアガラなのか、単なる調整か、だと思いますが、休み明けのヘッジファンド次第といったところでしょうか。
    引き続きついていきます(わからん相場のなんばさん状態です)。

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    1. 出口に殺到する様な値動きを想定したのですが至りませんでした。

      原因と致しましては、今まで上昇相場に乗ることに出来なかった個人投資家の安値買いが多く入ったようです。


      右にも、左にも投資家が動ける内は一方的な方向へは進みませんね。まだ現金余力を持ち合わせた投資家が多くいるようです。

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