2019/10/31

債券に危険信号www、FOMC通過、 グローバル3倍3分法ファンドは危険領域に突入



今後、債権を含むポートフォリオや、外債に投資している投資家は注意が必要です。

今回のFOMCは大方の予想通り、Fedは0,25%の利下げを決定。これによりFFレートは1,5から1,75になりました。過去すでに2回利下げを行っており、そして銀行から国債を買い取り、流動性の確保のために市場に資金を注入してきたにも関わらず、直前のGDPでは予想を超えたものの前回からさらに減速を示す年率成長1,9%となりました。つまり過去の緩和措置では、景気の波を覆していないことを示しています。

しかしながら減速する経済とは逆に、高値を維持している金融市場を牽制する意味合いを込めた、ミッドサイクルアジャストメントの終了を示唆しました。やはり株式市場に釘を刺した形となります。

直前の予想記事



FRBとしては、今後よほど景気が突っ込まない限り、利下げや量的緩和を行うことは無く、また景気が突っ込んだ時のために、限りある緩和余地を温存しておきたいと言ったところでしょうか?

今回の選択は、私見では妥当と言えそうです。まず景気の減速傾向は第三四半期GDPでは和らいでいること。しかしながら減速していることに変わりない。そして株価指数が高値を維持し、あまりに緩和的になればバブル懸念もある資産市場。今後の弾を温存しておきたいFRB。下火になった米中貿易戦争。

そしてインフレ率が2%ほどで推移しているなか、10年物国債の金利が1,7%や、FFレートも1,625%とインフレ以下で推移しているため、実質的には緩和傾向であることに変わりがないといったとこでしょうか?



今回のFOMCで取り合えず追加の利下げに待ったが掛かったことで、今後市場に影響が出るかもしれません。一番影響を受けるのは、もちろん一番大きい市場である債券市場です。金利が動けば債券価格が動き、それに劣後し為替が動き、相対的に小さく優先度の低い株式市場がさらに劣後します。つまり今後の流れを知る上で重要になってくるのが、株式ではなく債券となります。

直近1年間、米10年物国債の金利は半分になりました。それに伴い債券価格は大幅に上昇。債券の価格は1年前の大底から、直近の山頂に至ります。今まで利下げ期待や実際に行われた利下げにより下げてきた金利も、今回のFedの利下げの当面の見送りにより、今後は利下げが期待できないことになります。

10年物米国債金利、週足チャート



金利は18年末の高値である3,2%から、リーマンショック後の大底である1,5%まで落下しています。背景にあるのが、FRBによる利下げ期待と実際に行われた利下げだったものの、今回のFOMCで打ち止めになったことで、金利の更なる低下は期待できません。また今回の三回目の利下げで合計0,75%の利下げが行われたことになるのですが、米国債の金利は半分になり、1,6%ほど落ちていることから、若干のオーバーシュート気味感が出ています。

1、つまり大底を付けたので、これ以上下げにくいこと
2、すでに金利の低下はオーバーシュート気味
3、Fedの利下げの打ち止め
4、インフレ率を下回る金利水準との整合性
これらの理由により、今後金利は落ちにくく、債券価格はほぼほぼ天井圏にあると考えていいでしょうww。


TLT、長期米国債ETF、週足チャート




直近の1年で大底から天井を付けています。実は世界の市場は連動しており、値動きはほぼ似たようなものです。FRBの利下げ以降、欧州も日本も緩和的になったのは記憶に新しいと思います。

そして債券がポートフォリオの200%を占めるグローバル3倍3分法ファンドが堅調だったのは、株価が堅調だったことと、この債券の底から天井までを懇意的に切り抜き、誇張された数字であるからに他なりません。もちろん金利の底割れが期待しにくい現状から、同じパフォーマンスを次の1年で出すことは難しいです。

グローバル3倍3分法ファンドの記事です。本当に突っ込みどころ満載ww。

因みにもし同じパフォーマンスを期待するなら、さらに金利は1,6%下げ、ゼロ金利になる必要があります。もちろんゼロ金利になる頃には、景気はどん底で株価指数は暴落していることになるのですが。その株価もゼロ金利にも関わらず上昇していなければ、グローバル3倍3分法ファンドが直近1年と同じパフォーマンスを出すことはないでしょう(無理ゲー)www。。



前回9月のFOMC前後の記事です。まあ自画自賛の記事なのですがww。


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