FOMCは大方の予想通り0,25の利下げが決定。これは過去最長となっている景気拡大から、10年ぶりの利下げ。また今回は小幅な利下げに留まるが、年内の利下げを示唆。市場はこの決定をタカ派と捉える。
まず米第二四半期GDPが大幅に減速したのが今回の決定要因。今後、引き上げられた関税により、輸出入が落ち込むためさらに減速が見込まれ、とりあえず堅調な雇用状況や株価指数などを勘定にいれれば、今回の利下げと今後の利下げ示唆は妥当と言える。
市場は今回の決定に対して、0,5を予測していたため不服で、完全に逆回転の悲惨な様相。SP500は目安となる20日移動平均線を割っているため、今後は期待しがたいか?為替のユーロドルは0,5の利下げを見越していたため、予想以上にタカ派と判断され、利下げにも関わらずドル高に傾く。
トランプ氏は大幅な利下げを要求していたが、これは政治的パフォーマンスで、今後落ち込む景気に対してのリスクヘッジ。つまり景気の落ち込みを中央銀行の責任し、自らの大統領選挙にプラスに働くよう大衆を誘導している模様。またFedも、当然ながらトランプ氏よりなため、大統領選に有利に働くよう、自らの仕事をちゃんとこなし、批判は甘んじて受け入れる模様。
もし現状を省みれば、バブルを押さえ込むために大幅は利下げは難しい。また景気の落ち込みに対抗するために若干の投資家心理の改善を必要とする。しかしながら株価指数は高値圏にあり、失業率も低くインフレもあるなかで、大幅な利下げは難しい。今回の0,25%の利下げは批判を受けにくく、万人受けする決定と言える。
今後の転換点は、米第三四半期GDPが発表される10月だが、それ以前に景気の急速な減速や、失業率の悪化、貿易統計の悪化が確認されればFRBは動きそう。現状から推測できる年内のFedの利下げは0,25だが、想像以上に減速が進めばさらなる利下げの可能性もあり、0,5から0,75あたりも視野に入れるべきだろう。またFedが利下げしたということは、世界経済はさらに悪化し、今後資金が集まるのは、ゴールドや米国債になる可能性も。。
利下げを目安にした悲観的な意見やポジションも増えそうだが、上がっても下がっても動じない、心地良いポジションを構築されたし。
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